ファーストパーティ・メディアネットワークとは?

メディアの進化は、それに先立つ、あるいはそれを取り巻く社会的・技術的な変化と切っても切れない関係にあります。たとえば、グーテンベルクが発明した活版印刷技術によって、日刊紙が誕生しました。第二次世界大戦後の社会の繁栄がテレビの普及を加速し、インターネットによって最初のオンラインバナー広告が誕生しました。そして今日、オンラインメディアの次なる進化の原動力となっているのは、他でもない消費者です。

消費者は長い間、自分のデータがどのように使用され、どのような広告が表示されるかについてほとんど主張してきませんでしたが、今では個人データのコントロール性や同意の有無、透明性を求めるようになっています。GDPRやCCPAなどの規制、Appleによるユーザーへの広告オプトインの要求、GoogleのサードパーティCookieの段階的な廃止などはすべて、こうしたプライバシー保護の強化を求める声に応えるためのものです。

しかし、消費者はコントロールの向上を求めているだけであって、関連性に優れた体験に対する興味を失ったわけではありません。Cookie廃止後の世界でこうしたニーズのバランスを取りつつ、収益を拡大し続けることが、マーケターとメディアオーナーにとって目下、最大の懸念事項となっています。そのため、今後はファーストパーティ・データがパフォーマンス重視のターゲティングと、パーソナライズド広告のカギを握ることになります。

ウォールドガーデンの壁がますます高くなりつつある中、マーケターはファーストパーティ・データにアクセスしてコントロールできる選択肢を確保しておくことが重要です。同時に、メディアオーナーにはファーストパーティ・データの収集、権限、アクティベーションを管理するソリューションが必要になります。

サードパーティCookieの廃止が目前に迫った今、マーケターとメディアオーナーには、次のような取り組みが求められています。

  • 大量の高品質なファーストパーティ・データ(1Pデータ)
  • データプライバシー遵守の徹底
  • データを活用してインパクトのある広告配信を行う手段

これらすべてのニーズを満たすのが、Criteoの「ファーストパーティ・メディアネットワーク」です。

ファーストパーティ・メディアネットワークとは?

ファーストパーティ・メディアネットワークは、コマースデータとAIを組み合わせたシステムで、ファーストパーティ・データの収集、強化、活性化を促進します。このシステムを活用すれば、消費者をはじめすべての人にメリットをもたらすスケーラブルなターゲティング、パーソナライズド広告の配信が可能になります。

言い換えれば、ファーストパーティ・メディアネットワークは、マーケターとメディアオーナーの次のような取り組みをサポートするシステムです。

  • ファーストパーティ・データをもとに、コマースシグナルを組み込む。これにより、マーケターはアドレサブル広告のリーチと効果を最大限に高めることができ、メディアオーナーはインベントリの収益化を促進することができます。
  • コマース関連の膨大なデータセットに基づくインサイトで、ファーストパーティ・データを拡充。Criteoのクライアントネットワークでは、1日に9,000億ドル相当のコマースデータが発生します。これはAmazonが独自のプラットフォームで創出する価値を上回る数字です。このデータを活用することで顧客のショッピングジャーニーに関する理解が深まり、より関連性の高い広告を配信し、充実したサイト体験を提供できるようになります。
  • ファーストパーティ・データの活性化によるコマースの成果拡大。オーディエンスの構築、キャンペーンの開始など、マーケターとメディアオーナーの目的に応じて柔軟に対応できます。

そのメリットとは?

より多くのファーストパーティ・データを収集・接続

 マーケターやメディアオーナーは消費者との有意義な対話を可能にするツールを使って、ファーストパーティ・データセットへのアクセスを強化・拡大することができます。

プライバシー保護規制の遵守

Criteoのプライバシーポリシーは、個人を直接識別できる情報の保存を禁じています。Criteoのファーストパーティ・メディアネットワーク内のすべてのデータは、GDPRやCCPAなどの高水準のプライバシー保護規制に準拠しています。

完全なコントロール

マーケターやメディアオーナーは、Criteoネットワーク内でデータを自由に利用・管理できます。一方、消費者は自身のデータに対する透明性とコントロールを確保できます。 ​

統合と構築

マーケターはオーディエンスを構築し、さまざまなチャネルや広告フォーマットを通じてこれらのオーディエンスにリーチすることができます。一方、メディアオーナーはオーディエンスのデータや広告スペースを収益化するとともに、より関連性に優れたサイト体験を提供できるようになります。

仕組み

  1. まず、ファーストパーティ・データをオンボーディングしますが、これはCriteoのネットワークに直接、またはパートナーを通じて行うか、ウェブサイトにピクセルを追加して行います。
  2. その後、データはCriteoアイデンティティグラフ(世界最大のコマースデータセットの一部)に統合・マッチングされ、プライバシーに配慮した消費者プロフィールが作成されます。データの提供者はネットワーク内で共有する方法(と相手)を選択できます。
  3. その後、1日9,000億ドル相当に上るCriteoのファーストパーティ・コマースデータと、Criteo AIエンジンが特定した消費者の行動パターン・購入意欲に関するシグナルを活用してデータを強化し、ショッピングジャーニー全体への理解を深めます。
  4. 最終的には、様々なタイプのオーディエンス、チャンネル、広告フォーマットに対応したオプションを使ってオーディエンスを構築し、データを活性化します。

ファーストパーティ・メディアネットワークの機能と特徴

Criteoのファーストパーティ・メディアネットワークを唯一無二のソリューションへと高めているのは、卓越したコマースデータとAIの融合と、デマンドサイトおよびサプライサイドの両方で確立した特権的なポジションであり、これこそがCriteoならではのメリットです。

ショッパーグラフ:オープンインターネット上の世界最大級のコマースデータセット

  • 1日あたり6.5億人のアクティブユーザー
  • 月間20億人のアクティブユーザー
  • 40億件の商品SKUと数千件の商品カテゴリー
  • 100以上のグローバル市場

バイヤーインデックスショッパーグラフのデータを、任意のIDの組み合わせに基づいて、シンプルで使いやすいオーディエンスとパーソナライゼーション・セグメントに変換する、オーディエンス・プランニングとアクティベーションのツールセットです。

プライバシー保護規制を遵守したファーストパーティ・リーチ

  • 2万を超える小売業者とブランド
  • 5,000のパブリッシャーとの直接的なパートナーシップ
  • 100を超える世界トップレベルの小売業者

Criteo AIエンジンCriteoのテクノロジーはショッピングジャーニーの理解や、予測入札、商品レコメンド、ダイナミック クリエイティブ オプティマイゼーションの原動力になっています。

デマンドサイドとサプライサイドCriteoはデマンドとサプライの両サイドに膨大なアセットを有する数少ないプラットフォームの1つであり、マーケターとメディアオーナーのデータ・収益の損失につながる既存プロセス内のステップを排除することも不可能ではありません。

パフォーマンスの実績Criteoには、この業界での長い実績があります。私たちは消費者や彼らのショッピングジャーニーについて誰よりも精通しており、ショッピングジャーニーのあらゆる段階で成果を出す方法を熟知しています。

未来に備えるファーストパーティ・メディアネットワーク

広告活動が進化し続ける中で、ファーストパーティ・メディアネットワークはマーケターとメディアオーナーだけでなく、消費者を含めたすべての人が利益を得られるバランスの取れたシステムを実現します。

こちらのブログでは、Criteoの最高プロダクト責任者(CPO)であるTodd Parsonsが、ファーストパーティ・メディアネットワークについて詳しく説明しています。ぜひあわせてお読みください。