お中元商戦も、進む「ニューノーマル化」

 

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で幕を開けた2020年も後半に突入。本来ならばお中元商戦真っ只中の時期ですが、今年のお中元商戦は、外出自粛やソーシャルディスタンス意識の高まりを背景に、いつもとは違う様相を見せているようです。

主戦場は実店舗からオンラインへ

今年のお中元商戦で最も大きな変化は「買う場所」の変化です。外出自粛を背景に、各デパートは実店舗での販売がメインだったお中元販売をオンラインにシフト。オンラインショップ限定の特別な商品を取り揃えたり、オンラインだけの割引や送料無料などの特典を提供したりすることによって、これまで実店舗でお中元を購入していた顧客をオンラインへ誘導する動きが加速しています。また、オンラインでの商品やサービスを充実し、それを広告することによって、これまでお中元を購入したことのないユーザーをお中元商品売場へ誘導する効果も期待されています。これらのユーザーには、お中元を本来の目的で贈る習慣はありませんが、珍しい地方の食材やお酒、お得な食品詰め合わせなどを自分や家族のためのギフトとして購入する傾向が見られます。

一方、これまで通りデパート(実店舗)でお中元商品を購入したい顧客のためのサービスにも大きな変化が生まれています。売り場入り口での検温はもちろん、一度に入場できる人数の制限、接客ブース間の距離の確保、接客スタッフのフェイスシールド着用など各店舗で感染対策に知恵を絞っています。例えば、高島屋では例年よりも売り場で展示する商品数を減らして、その分、接客スペースを広めに確保。顧客同士がソーシャルディスタンスを確保しながら安心して商品選びや注文が出来るように配慮しています。同じく百貨店大手・伊勢丹では店頭のQRコードをスマートフォンで読み取ることによって注文カウンターの待ち時間が表示されるシステムを導入。待ち時間が来るまではお中元特設会場外で過ごせるようにすることで、顧客同士の「3密」を避ける工夫をしています。

人気商品のキーワードは「旅」と「ステイホーム」

今年はお中元の売り場や売り方だけでなく、商品選びにも新型コロナウイルスの影響が色濃く反映されています。例年、お中元の定番といえば老舗メーカーや有名ブランドの商品の詰め合わせ(主に食品)ですが、今年は「旅」を彷彿とさせる地方色の強い商品が人気傾向に。大丸松坂屋の「にっぽんうまいもの紀行」や三越伊勢丹の「47Club」など、気ままに旅行が楽しめない今の時期でも、「旅気分」が味わえる商品が揃うギフトシリーズが売れ行きを伸ばしています。「旅先で楽しんだあの味をもう一度食べてみたい」「旅行に行けない分、ご当地グルメを自宅で楽しみたい」という理由で、自分や家族のためのギフトとして、こういった地方特産のグルメ商品を購入する人も多いようです。

もう1つ、今年のお中元商戦の顕著なトレンドは、自宅で楽しめるアイテムの売れ行きが伸びていること。外出自粛や旅行意欲の低減を背景に、「自宅で充実した時間を過ごしたい」というニーズに応える、様々な商品がお中元用アイテムとしても、自分用ギフトとしても選ばれています。例えば、外食や旅行をしなくても「ごちそう」が自宅で気軽に楽しめる有名店のレトルト惣菜の詰め合わせ、肌触り抜群で使うだけで贅沢な気分になるタオルのセットなど、自宅で家族一緒に長い期間楽しめるギフトが人気を集めています。

また、新型コロナウイルスの感染拡大を予防するための衛生用品(マスクや消毒液など)の詰め合わせも、今年はお中元の人気商品の1つ。こういった商品をお中元として喜ぶ相手にギフトを贈りたいと考えるユーザーには、配達員と非接触で商品を受け取れるサービスを提供している企業やブランドが支持されるはずです。

こういったお中元商戦の変化は、クリスマスギフトやお歳暮のトレンドにも影響を及ぼすと考えられます。新型コロナウイルスの感染拡大第2波、第3波が懸念される中、刻々と変わる消費者のニーズに応えつつ、ビジネスゴールの達成を実現するにはどのようなキャンペーンを展開するべきか、Criteoのコンサルタントにぜひご相談ください。