コンテンツマーケティング戦略入門

 

マーケターなら誰もが、顧客にブランドの魅力を上手く伝えたいと思っています。そこで潜在顧客と既存顧客の両方に対して、御社のストーリーを伝える手段として利用できるのがコンテンツマーケティングです。

コンテンツマーケティングの歴史は1732年頃、かのベンジャミン・フランクリンが『プーア・リチャードの暦』を初出版した際に、自身の印刷事業のプロモーションに利用したのが始まりとされています。現在でもその基本的な概念はほとんど変わらないものの、ストーリーを表現する方法は多様化しています。

コンテンツマーケティング  インスティテュート(Content Marketing Institute)が行った調査によると、現在、B2Bマーケターの70% 、B2Cマーケターの86%が何らかの形でコンテンツマーケティングを活用しています。これらは驚くべき数字ではありません。御社のコンテンツマーケティング戦略が功を奏せば、ブランドアウェアネスの向上や新規顧客の獲得、売上増加が期待できます。特にブランドロイヤルティやコンバージョン率、成長率の向上は、御社にとって大きなメリットとなることは間違いありません。

コンテンツマーケティングが求められる理由

Criteoでは以前、魅力的なコンテンツマーケティング戦略を駆使してロイヤルカスタマーのコミュニティを構築し、急成長を遂げた「Glossier」「Harry’s」「Away」の3社について紹介しました。これらの企業は、コンテンツマーケターなら誰もが羨むような成功を収めていますが、御社がコンテンツマーケティングを始めようとしているなら、まずは基本を確実に押さえながら、少しずつ取り組むようにしてください。

Coscheduleが実施した調査の結果、次のことが明らかになりました。

  • 月16本以上のブログを投稿する企業のトラフィックは、月0~4本投稿する企業の3.5倍のトラフィックを獲得している。
  • コンテンツマーケティングについては、支出1ドルあたりのリード生成数は3倍。
  • コンテンツマーケティングを利用すれば、従来のマーケティング手法を利用した場合よりも、62%コストを低く抑えられる。
  • 米国のオンライン消費者の61%は、商品を推奨するブログを読んでからその商品を購入している。
  • コンテンツマーケティングを通じたコンバージョン率は、その他のマーケティング手法によるコンバージョン率の6倍。

ここでは、すぐにでも始められるコンテンツマーケティング戦略をご紹介しましょう。

コンテンツマーケティングを始めるにあたって

1.ゴールを設定する

まずは御社が目指すゴールを明確にしましょう。明確なゴールがあれば、この先、コンテンツマーケティング戦略を改善していくにあたっての指針となるはずです。たとえば、ウェブサイトやブログに誘引した訪問者をメルマガの購読者に転換する方法がよく使われています。彼らはすでに御社のサイトのコンテンツに興味を持っているので、メールを購読するうちに御社の商品にも興味を持ってくれる可能性があります。

一方、まだ御社の顧客でない人に対しては、コンテンツマーケティングを通じて、御社の製品についてのみならず、御社が提案したい話題やライフスタイルを知ってもらうことができます。彼らにブランドのミッションや世界観を知ってもらうことが、最終的には商品の購入につながる可能性は十分考えられます。

2.オーディエンスについて理解を深め、彼らに合わせたコミュニケーションを心がける

マーケティング戦略成功の秘訣は、常に「ブランドボイス」と「オーディエンス」の2点に配慮することです。若年層の買い物客にリーチしたいなら、ソーシャルメディアでインパクトある表現でアプローチするのが効果的かもしれません。

一方、高い年齢層にアプローチするには、その業界内で信頼を獲得できるようなコンテンツで勝負する必要があります。たとえば、Harry’sはカミソリのメーカーですが、スタイリングや父親向けのコンテンツなどを扱うデジタルマガジンを提供しています。

Google Analyticsのようなツールを使用すると、どういったコンテンツがオーディエンスに最も人気があるのか、また誰が、いつ、どこで、どのようなコンテンツを読んでいるかについて把握することができます。コンテンツの読者として相応しい人々を特定できれば、取り扱うべきトピックやフォーマットなども自ずと見えてくるはずです。

3.コンテンツを豊富に用意する

 

好まれるチャネルやコンテンツはターゲットによって変わります。

Harry’sのような独自のデジタルマガジンやニュースレターは、多くのコンテンツマーケティング戦略で中核的な役割を果たしています。しかし、革新的なブランドは一歩先に進んで、Instagramのインフルエンサーを活用したキャンペーンや、Facebook Messengerの拡張現実(AR)機能を利用したキャンペーン、ポッドキャストの配信、雑誌の発行、シリーズ動画の作成も行っています。

コンテンツマーケティング戦略を展開するには、まずメインとなるチャネルを1つか2つに絞って注力し、それから他のチャネルに展開していくのが賢明です。オーディエンスが増え、コンテンツマーケティングの業務やチーム、リソースが成熟してきたら、オーディエンスにどのようなフォーマット(ポッドキャストや動画など)のコンテンツを希望するのか、直接聞いてみてもよいかもしれません。

4.コンテンツを継続的にプロモーションする

これでコンテンツはすべて整いました。たとえば、御社が週に3本のブログを投稿し、今後は2カ月に1回発行するニュースレターや動画シリーズも計画しているとしましょう。そこで問題となるのは、どうすれば御社のコンテンツを確実にオーディエンスに見てもらえるかです。御社のコンテンツがどんなに素晴らしくても、誰にも見てもらえなければ何の意味もありません。

Eメールのニュースレターはコンテンツ配信で最も重要な要素の1つであるため、メーリングリストはできるだけ早めに作成し、その活用法を計画しておく必要があります。

まずは、MailchimpやCampaign Monitor、ConvertKitなどのメールサービスプロバイダー(ESP)と連携しましょう。これらを使えば、購読者リストの構築や管理、メール送信、キャンペーンパフォーマンスの分析などを効率化することができます。

メーリングリストを構築しつつ、ソーシャルメディア(有料・無料)とEメールニュースレターの両方で御社のコンテンツを宣伝しましょう。そうすれば、御社のコンテンツをまとめて効率よくオーディエンスに見てもらうことができます。

また、オーガニック検索によって御社のコンテンツを発見してもらえるようにすることも重要です。それにはキーワードを調査してSEO対策を行う必要がありますが、単に検索順位を向上させるキーワードを無理に詰め込めばよいというわけではありません。高価値なコンテンツとして利用してもらえるよう自然な仕上がりにし、コンテンツそのものがプロモーションにつながるようにします。最も効果的なのは、いわゆるエバーグリーンコンテンツです。これは御社のブランドバリューとコンテンツ戦略の中核をなし、ブログのその他のコンテンツの効果も底上げしてくれるでしょう。

最後は制作スケジュールの設定です。コンテンツは御社のチームが継続的に管理できるものでなくてはなりません。この点については、制作に着手する前にチーム内で十分確認しておくようにしてください。週1回の投稿でも、月2回の投稿でも、あるいは四半期に1度配信する長文のニュースレターの場合でも、必ずスケジュール通りに実施することが重要です。

高品質なコンテンツを継続的に提供すれば、御社のブランドの評価は確実に上昇するはずです。

準備ができたら実践してみましょう

コンテンツマーケティング戦略でオーディエンスを魅了し続けることは、予想以上に難しいことです。しかし、長期・短期の目標を上手く組み合せながら続けていけば、必ず努力が報われるときがきます。膨大なタスクに押し潰されそうになったら、思い出してください。デジタルノイズを増やしたり、新商品を押し売りする必要はないのだということを。あなたは、知るに値する魅力的なブランドストーリーを伝えさえすればよいのです。今回ご紹介したデジタルマーケティングに役立つヒントは、ほんの一部に過ぎません。