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成功事例に学ぶオムニチャネルマーケティング

 

世界中のマーケターから注目を集める、オムニチャネルマーケティング。しかし、その実践は容易ではありません。いち早くオムニチャネルマーケティングを自社のマーケティング戦略に取り入れ、成功を収めている企業の事例から、オムニチャネルマーケティング実践には何が必要なのかを、探っていきましょう。

CASE1 ユニクロ ~デジタルとフィジカルの体験をシームレスに連携

ユニクロは、早くから優れたオムニチャネル戦略を実践してきた企業の1つです。ユニクロはまず自社アプリを開発し、アプリに登録した顧客が自分の購入履歴を確認したり、パーソナライズされた「おすすめ商品」のレコメンドを受け取ることができるようにしました。アプリでは、オンラインと近くの店舗、双方の在庫状況を顧客自ら確認することも可能で、顧客は自分にとって便利なチャネルを選んで、欲しい商品を迅速に手に入れることができます。

さらに、ユニクロでは近々、全世界の主な空港やショッピングモールでプレミアムTシャツやジャケットが買える自動販売機を設置する予定です。実現すれば、ユニクロはWEB、モバイル、実店舗に加え、旅行途中に立ちよる空港ビルの中にも顧客とのタッチポイントを持つことになります。こうやってできる限り多くのタッチポイントを作ることによって、ユニクロは顧客にフィジカルとデジタル双方の体験をシームレスに提供、顧客がいつでもどこでもチャネルの違いを意識することなしに商品を購入できる環境を整備し、世界中の顧客から支持を獲得しています。

CASE2 Sephora ~デジタルと実店舗の垣根を限りなくゼロに

実店舗の魅力向上にデジタルをうまく活用しているのが、化粧品のアウトレット販売を手掛けるSephoraです。Sephoraは、自社のウェブページとアプリ「My Beauty Bag」を運営していて、顧客はそこでショッピングを楽しむだけでなく、購入履歴や保有ポイント数を確認し、自分の購入ステータスを把握することができるようになっています。同時にSephoraでは、実店舗でビューティ・ワークショップを頻繁に開催し、専門のスタイリストによるイメージチェンジ体験を顧客に無料で提供するほか、店内にタッチスクリーンを設置してファンデーションやコンシーラー、香水などをその場で試してみることができるようにしています。Sephoraは、こういった楽しくインタラクティブな手法を顧客に提供することによって、デジタルと実店舗の垣根を限りなく低くすることに成功したのです。

CASE3 DECATHLON~オムニマーケティング戦略を地域コミュニティにも展開

スポーツ用品・アウトドア用品・スポーツ用自転車を製造・販売するフランス生まれのチェーンストアDECATHLON S.A.は、オンラインのみの販売からスタートし、実店舗にもビジネスを拡大することに成功した企業の代表例です。同社がシンガポールに開設したフラッグシップストアは、オンラインでの体験と密接にかみ合うように設計されています。店舗にはRFID(無線周波数同定技術)が商品を自動的に識別・追跡して買物客の仮想カートに直接送信するシステムが導入されているので、精算時にレジで商品のバーコードをスキャンする必要はありません。さらに同社は、オンライン/オフラインを問わず、同社の商品を1度でも購入した人をすべて「オンラインロイヤルティプログラム」に自動的に登録、チャネルやデバイスを横断して移動する顧客を追跡し、継続してアプローチしています。

また、DECATHLONはオムニチャネル戦略を地域のコミュニティでも展開、地元のスポーツクラブとの提携することによって潜在顧客との接点を持ち、店舗への客足の増加を促しています。

■オムニチャネルマーケティングを成功に導く4つのアプローチ

以上、すでにオムニチャネルマーケティング戦略を導入し、成果を上げている3社を紹介しました。では、一体どうすれば、彼らの後に続くことができるのでしょうか?ここでは、オムニチャネルマーケティングを成功させるためのアプローチを4つに絞ってご紹介しましょう。

1.魅力的なロイヤルティプログラムを導入する

オムニチャネルマーケティングで成功を収めている企業の多くは、ブランドロイヤルティを高めるために、独自の特典や会員限定プログラムを用意しています。

例えば、米国有数の大型百貨店・Nordstromの会員は、オンライン/オフラインを問わず、あるいは子会社のNordstrom Rackや HauteLookでの買い物だったとしても、購入の度にポイントを獲得することができます。さらに「ボーナスポイントデイ」に購入すると、2~3倍のポイントが付与され、2,000ポイント集めると同社のギフトカード「Nordstrom Notes」20ドル分がもらえることになっています。お得なポイントがもらえるのですから、買い物はなるべくNordstromでしようと思ってしまいますよね。会員プログラムには、買物客が他店に目移りするのを防ぐ効果があるのです。

さらに、こういった会員プログラムには、顧客とのエンゲージメントを強化できるメリット、そしてインタラクションの追跡ができるメリットもあります。これらのメリットを生かせば、顧客一人ひとりによりパーソナライズされたショッピング体験を提供することができるようになるはずです。

2.消費者の要望に応じる

e-tailing.comが行った調査によると、「小売業者はすべてのチャネルを横断して、同一の消費者を認識することが重要」と答えた消費者は全体の53%に上っています。また、50%の消費者は、自らの個人情報がショッピング体験の改善のために利用されることを望んでいることも明らかになりました。

例えば、テレビを検索している人すべてに新型テレビの広告を表示しても、あまり意味はありません。検索している一人ひとりの顧客がどんな商品を欲しがっているのかを見極め、それに応じたレコメンド商品を提示することにこそ、大きな意味があるのです。

.関連性が高く、説得力のあるコミュニケーションをタイムリーに

オムニチャネルマーケティングで成果を上げている企業は必ずと言っていいほど、消費者のショッピング習慣や傾向(例えば、いつ、どこで、どのようにショッピングする可能性が高いかなど)を学習するためのデータを収集しています。

なぜなら、これらのデータを活用すれば。消費者にとって関係性の高いコンテンツを最も良いタイミングで提示することができるからです。たとえば、プリンターのインクが切れかかっているタイミングでインクカートリッジのクーポンを提供したり、本を購入したばかりの消費者に、同じ著者による他の著作をリストしたメールを配信することができます。さらにジオターゲティング(地域特定技術)を使用すれば、店舗の近くにいる消費者にクーポンを送信することもできるのです。

4.物理的な拠点も活用する

オムニチャネルマーケティングからより大きな成果を引き出すには、実店舗など従来型の物理チャネルを持つことも大切です。実際、すでにオムニチャネルマーケティングに成功している企業の多くが、実店舗やショールーム、出荷センター、あるいはデジタルとフィジカルが融合したインタラクティブな体験スペースを活用しています。たとえば、アメリカの高級百貨店・Neiman Marcusでは店舗に「マジックミラー」を設置して、試着した洋服を並べて比較できるようにしています。また、洋服を試着した全身を360度ビューで表示したり、それをSNSでシェアして、どの服が最も似合うかについてのフィードバックを得ることもできます。そう、新しいテクノロジーを店舗に取り入れれば、実店舗でのショッピング体験をより楽しく充実したものにすることができるのです。そして、その楽しさを知った消費者は「タブレット」を離れて、店に来てくれるようになるはずです。

いかがでしたか?いきなりすべてを実践するのは難しくても、明日にでもマーケティング戦略に取り入れられるヒントが見つかったのではないでしょうか?

オムニチャネルマーケティングについて、さらに詳しく知りたい方は、Criteoまでお気軽にお問い合わせください。専任のアドバイザーが対応させていただきます。