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話題のライブコマース、その魅力とは?

 

ここ数年、オンライン中の消費者が動画視聴に費やす時間は、ますます増えてきています。オンライン中の時間の約3分の1を動画視聴に費やしているというデータもあるほどです。マーケターにとっては、魅力的な動画コンテンツを作って消費者に見てもらい、自社商品やサービスの購入に繋げたいところですが、いったいどんなコンテンツを作れば、多くの消費者に見てもらうことができるのでしょうか。今回は、近年、多くの消費者に支持されている動画配信型広告「ライブコマース」についてご紹介しましょう。

■2時間で3億円売れた例も!?

ライブコマースとは、タレントやインフルエンサーが出演する動画をネット上でライブ配信し、それを見ている視聴者がリアルタイムに質問やコメントをしながら、商品を購入できる新しいショッピングの形を指す言葉です。

形式としてはテレビショッピングのネット版のようなものですが、テレビショッピングと決定的に違うのは、視聴者と配信者とが質問やコメントを直接やりとりしながら売り買いができる点。例えば「生地に伸縮性はある?」「洗濯機で洗える?」など、商品について気になる点を直接コメント欄に書き込めば、配信者からコメントや音声で返事がもらえるのです。

ライブならではの臨場感、そしてタレントやインフルエンサーから直接返事が来たり名前を呼ばれたりすることによる高揚感に購買意欲を掻き立てられる消費者も多く、中国ではなんと2時間で3億円もの売り上げを記録した例もあるそうです。

また、一般的にECショッピングは売り手の顔が見えにくく、売り手とのコミュニケーションも希薄なため、「社会性のない買い物」といわれますが、その点、ライブコマースは売り手と直接やり取りや会話ができ、売り手と買い手との間に親近感や信頼感が醸成されやすいというメリットもあります。

また、ライブコマースを展開しているプラットフォームのほとんどが決済機能を備えており、事前にユーザー登録しておけば、ほんの数タップで商品の購入・決済が終了。この手軽さも、多くのユーザーに支持されている理由の1つでしょう。テレビショッピングのようにわざわざ購入申し込みの電話をしたり、代金を振り込んだりする必要はないのです。

■日本でもプラットフォームが複数誕生、成功のカギは「配信者」

日本でも、フリマアプリ大手のメルカリによる「メルカリチャンネル」、ネットショップ作成サービス大手のBASEが運営する「BASE LIVE」など、ライブコマースのプラットフォームがすでに複数リリースされています。まだ海外ほどの盛り上がりは見せていませんが、今後ライブコマース自体の認知度がさらに上がれば、Eコマースの新たな形態として幅広い層に定着するのではないかと期待されています。

しかし、当然、すべてのライブコマースが成功するわけではありません。では、一体どんな動画を配信すれば、多くの消費者の心をつかみ、購入に繋げることができるのでしょうか?

すでにライブコマースに参入している企業の担当者が口をそろえるのは、「ライブコマースの成否のカギは、配信者にかかっている」ということ。しかし、「売れる配信者は100人もいない」と言われている通り、売れる配信者を選び出すのは決して容易なことではありません。特にネット上のインフルエンサーといわれる人の多くは、リアルの世界では知名度があまり高くない上に、その影響力は特定の分野に限定されているケースがほとんど。例えばコスメのインフルエンサーはコスメに関心のある人以外にはほとんど認知されていません。ですから、コスメのインフルエンサーを例えばファッションアイテムの配信者にしても、多くの消費者の心をつかむことはできないでしょう。ライブコマースを検討するなら、その商品に最適なインフルエンサーは誰なのか、SNSの投稿やコメントなどネット上の動向を十分に研究した上で、配信者を決定すべきです。そもそも日本では、海外に比べて「売れるインフルエンサー」が少ないので、インフルエンサーを育成する仕組みや環境の整備の必要性も指摘されています。

いずれにせよ、ライブコマースはまだ始まったばかり。今後、日本でも海外のような盛り上がりをみせるかどうか、市場の動向に要注目です。