コマースマーケターが知っておくべき14の略語

更新日 2018年08月13日

コマースマーケティング業界では、日常的にさまざまな略語や業界用語が用いられます。「PPCキャンペーンのCTRは、ROIにどのような影響をもたらすのか?」といった文章を見ただけで、頭が痛くなる人もいるかもしれません。しかし、ここで紹介する14の略語さえ覚えておけば、もうこれらのマーケティング用語に悩まされることはないでしょう。

CPA:顧客獲得単価(Cost Per Action / Acquisition)

業種にかかわらず、CPAはどのようなビジネスにとっても重要な指標です。最新式のミキサーの購入からチャリティーマラソンの申し込みまで、自社の広告に対してどれくらい多くの人が意図したアクションを起こしたか、またそれにかかったコストはどのくらいかについて、CPAは広告キャンペーン全体を通して顧客1人を獲得するために要したコストの平均を表します。

CPC:クリック単価( Cost Per Click)

クリック課金型(PPC)のマーケティングでは、クリックされるか/されないかですべてが決まります。CPCは、ユーザによるタッチスクリーンのタップ、あるいはキーボード/マウスのクリック1回ごとに発生するコストのこと。クリック数が多ければ多いほど支払うCPCは少なくなり、広告キャンペーンの効果が高まります。CPCとCPMの違いの詳細については、こちらをご覧ください。

 CPE:エンゲージメント単価(Cost Per Engagement)

CPEはCPCよりも対象範囲が広く、クリック、コメントの投稿、シェア、高い顧客満足度(これについては、まだ誰も定量化できてはいません)など、買物客とのやりとりにおける1エンゲージメントあたりの広告コストを表します。CPEの入札では、広告主は買物客が積極的に広告にエンゲージしている場合にのみ課金されます。

CPI:広告表示の単価(Cost Per Impression)

買物客が広告をクリックするためには、まず画面上に広告が表示される必要があります。CPIは、潜在的な買物客が広告を見るたびに発生する平均コストです。

CPM:広告表示回数1,000 回あたりの単価(Cost Per Thousand Impressions)

「M」はローマ数字で1,000の意。CPMは潜在的な買物客に広告が1,000回表示されるたびに発生するコストを表わしています。広告キャンペーンの費用対効果を評価する際に基準となる指標です。

CR:コンバージョン率(Conversion Rate)

CRは、特定のサイトへのアクセス数をアクションを起こした人数で割ることによって算出されます。たとえば、スケートグッズのオンライン店舗に100人が訪問したとします。そのうち65人が新しいスケートボードを購入した場合、コンバージョン率は65/100、つまり65%となります。

CTR:クリック率(Click-Through Rate)

クリック数を広告表示回数で割って、自社の広告キャンペーンのCTRを算出してみましょう。CTRが高いことは、広告の訴求力や関連性が高いことを意味します。

IAB:インタラクティブ・アドバタイジング・ビューロー(Interactive Advertising Bureau)

1996年にニューヨーク市に設立されたIABは、デジタル広告や広告キャンペーンの販売、提供、最適化を行う企業を法的にサポートすることを主な目的に、業界の標準規格の策定や最も効率の良い方法の提供、動向調査、法整備などを行っています。現在、世界中の650社を超えるメディアおよびテクノロジー企業によって構成されています。

ROAS:広告費用対効果(Return On Ad Spend)

広告費に対して得られた総収益を測定するための指標です。オンライン広告キャンペーンの効果測定に役立つ指標で、これにより広告主は何が有効に機能しているか、また将来的な改善に向けてどのような取り組みが効果的かを把握することができます。

ROI:投資対効果(Return On Investment)

世界はROIを中心に回っていると言っても過言ではありません。広告キャンペーンの計画はもちろんのこと、ウォーターパークで10秒間のウォータースライダーを楽しむために40分も列に並ぶ価値があるかどうかなども、ROIを基準に判断されています。

RTB:リアルタイム入札(Real-Time Bidding)

これはオンライン上で常に行われており、たとえばデンタルフロスのブランドをインターネットで検索・閲覧すると、デンタルフロスの広告が至るところに表示されます。自社のデンタルフロス製品を紹介したいマーケターたちは、どのくらいの費用をかけてあなたにターゲティングを行っているのでしょう? リアルタイム入札では、広告の各インプレッションは最高額を入札した広告主にリアルタイムで販売され、このプロセスは潜在的な買物客のブラウザに広告ユニットをロードするまでの数秒間で完了します。そのため、マーケターはたとえば歯科衛生に関するサイトを閲覧したユーザに対してより高額の入札を行うなど、ユーザを選別して自社広告を表示します。

SSP/DSP:媒体側プラットフォーム/広告配信プラットフォーム(Supply-Side Platform and Demand-Side Platform)

需要と供給の法則は、インターネットの世界にも当てはまります。オンライン広告の場合、マーケターはパブリッシャーによる広告表示の「供給」を「要求」することになります。DSPは、マーケターが広告表示を購入する際に使用するリアルタイム入札用のインターフェースであり、SSPはそれらの表示回数をパブリッシャーが管理するためのソフトウェアです。

TL;DR:「長すぎて読んでいない人のために」の略(知っておくと役立つかもしれません)

長々と書いたメールを要約して、上手く締めくくりたい時に使ってみましょう。たとえば、「TL;DR:後はジムと対応するので、そちらでは何もしなくて結構です」といった具合に使います。これに対して多忙なマーケティングチームの他のメンバーは、「TY!」*と返答するかもしれません。

* 「TY!」は「Thank You! (どういたしまして)」 の略です。

コマースマーケターなら誰もが知っておくべき情報が満載のマーケターのためのリターゲティングガイドも、ぜひこの機会にご覧ください。