2018年06月13日
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ALOHA、Everlane、Allbirds:「ミッションドリブン」な商品によって成功を収めた Eコマース分野の3つのスタートアップ

 

今の時代、マーケットで成功を収めるためには、優れた商品や消費者の心をつかむマーケティングキャンペーンだけでは不十分であり、それらを上回る施策が不可欠です。つまり、オーディエンスとのエンゲージメントを高めるためのミッションが必要なのです。なぜなら、今はかつてないほど「透明性」が重視される時代であり、買物客は単にブランドの知名度を基準に商品を購入するのではなく、ブランドの価値をより重視するようになっているからです。

ブランドの価値とは、例えば社員食堂に額縁に入れて飾ってあるような「スローガン」のようなものではありません。日々の業務を通じて培われ、かつ将来にわたって自社のビジネスを支え続ける一連の価値のことを意味します。Eコマース分野のスタートアップ企業は、「ミッションドリブン」な商品や目標を一から築き上げてきました。

本ブログでは、こうしたミッションドリブンな商品開発に成功したBtoC企業3社をご紹介します。

 

ALOHA

mission-driven products
写真は Aloha.com. より

 

ALOHAは、植物ベースの健康食品を扱うスタートアップ企業で、現在も同社のCEOを務めるConstantin Bisanz氏によって設立されました。同氏は世界中の健康食の品質水準を向上させることを、自身ビジネスのミッションとして掲げています。

同社のミッションステートメントにおける「良い食習慣を作るシンプルな方法は、大地に寄り添うことである」というメッセージは、まさにその理念を表しています。

このメッセージはALOHAの目標は「大地への還元」であることを意味しています。実際にALOHAはこの目標を達成するために、同社のブランドの価値観を共有できるパートナー、例えばハワイアン・アイランド・ランドトラスト(Hawaiian Islands Land Trust)やマウイ・カルチャー・ランド(Maui Cultural Lands)とともに、コミュニティへの還元活動を定期的に行っています。

このビジネスモデルは多くの消費者や投資家たちの注目を集め、同社は開業当初の資金として450万ドルを調達することに成功しました。 また、2015年から2016年にかけて同社の総売上の成長率は100%を記録しています。

持続力、価値、ライフスタイルを重視するALOHAのようなブランドは、社会動向に対する理解をはじめ、エクササイズ、瞑想の実践、社会的なつながりの構築といった試みを取り入れています。

同社のマーケティング責任者であるMolly Breiner氏は、プレスリリースの中で次のように述べています。「私たちが目指すのは、有機栽培の豆やカボチャ、ヘンプのプロテインなど、自然の植物に含まれる素晴らしい栄養を活用した商品を消費者に届けることです。また、私たちが何よりも重視しているのは、消費者の幸福と健康的な生活をサポートすることです」

 

Everlane

mission-driven productsEverlaneウェブサイトでは、倫理に沿って運営されている同社の工場が紹介されている。 写真は Everlane.com. より

Everlaneは、近年創業したBtoCブランドのうち、最も成功している企業の1つです。

Michael Preysman氏が2010年に設立した同社は、高い倫理観にもとづいたファッションメーカーとして、カーディガンやTシャツ、靴などの高品質な商品をオンラインで販売しており、最近ではニューヨークとサンフランシスコに実店舗もオープンしました。

透明性を徹底的に追求するEverlaneの理念には、ミレニアル世代の多くの消費者から賛同の声が寄せられており、同社の「倫理にかなった方法」で製造された商品を支持することが、製造工場の従業員の賃金や労働時間、労働環境に関するコンプライアンス監査の推進につながっています。

同社では、一部の工場の「ストーリー」をウェブサイトで紹介するとともに、さまざまな主要商品のコストの内訳をメーカーと消費者双方に公開しています。

創業からわずか2年後の2013年、Everlaneは1,200万ドルの売上を記録し、現在の時価総額は2億5,000万ドル以上と推定されます。 

 

Allbirds

Mission-driven products写真は Allbirds.com. より

Total Retailの報告によると、ミレニアル世代の消費者の45%は、「購入する商品を決定する際に企業の環境保護に対する姿勢に影響を受けることがある」と回答しています。「より良い靴を、より良い方法で」というミッションを掲げるシューズブランドのAllbirdsは、こうした消費者の行動を裏付けるモデルケースの1つです。

Allbirdsは、2015年にTim Brown氏とJoey Zwillinger氏の2人が創業したスニーカーのスタートアップ企業です。ウール製のスニーカーでビジネスをスタートした同社は現在、総額2,750万ドルの資金調達に成功して、ユーカリのパルプやリサイクルされたプラスチックボトルから作るスニーカーの販売も手掛けています。 このブランドのウェブサイトでは、リサイクルボトルやヒマシ油などのサステナブルな素材やリサイクル素材を使用したスニーカーの製造方法が公開されており、森林管理協議会による認証マークも表示されています。

Allbirdsが2年間で販売した100万足のウール製シューズの売上は、1億ドルにも相当します。また、ユーカリパルプ製の商品も同様の売上を見込んでいます。現在、同社は実店舗数を増やしてグローバル市場への商品展開を進めており、サステナビリィティ重視の同社のビジネスモデルが浸透しつつあるようです。

 

勝ち残るためのミッション

オンラインでの購入に全く抵抗のない世代である「ジェネレーションZ」(1996年~2010年生まれ)の多くは、一人ひとりが強い目的意識を持っており、この世代の68%は「ブランドに対して自身の目標達成の支援を期待している」とする調査結果もあります。

メディアでは、ミレニアル世代とジェネレーションZの共通点はあまりないという指摘もされていますが、研究によるとマーケターが想像する以上にジェネレーションZのほうが影響力が強いことがわかりました。ジェネレーションZはベビーブーム世代とミレニアル世代の間に位置するため、彼らは自身の親の世代(ベビーブーム世代)と、子どもの世代(ミレニアル世代)の両方を支えることになります。このため、彼らはブランドに誠実さや信頼性を求めるとともに、ベビーブーム世代やミレニアル世代にも共感できるものを求めています。

消費者から寄せられる評価の声とEverlane、Allbirds、ALOHAといった企業の成長は、ミッションドリブンなマーケティングが一過性の流行ではないことを実証しています。将来、企業のミッションは商品そのものよりも重要になるかもしれないのです。

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