Criteo、LiveRampのIdentityLinkとの連携を強化

新しいニュースにアンテナを張っているマーケターやパブリッシャーの方であれば、今後のクッキーが果たす役割について色々と考えを巡らすことが多いのではないでしょうか。ブラウザの制約やプライバシー規制、消費者による反発などは、消費者の選択・同意と、オープンなインターネットを無料で利用し続けるための広告収益とのバランスを崩す要因のほんの一例です。

これはエコシステム内の関係者全員が一丸となって解決しなければならない難しい課題だと言えます。こういった状況の中、Criteoはクッキーが使えない環境でもユーザーにアクセスするための機能を維持し、パブリッシャーの無料コンテンツを通じてマーケターが消費者に効果的にアプローチするための技術開発に取り組んでいます。

消費者はプライバシー保護の観点から、個人情報の適切な管理を求めると同時に、パーソナライズされた関連性の高いコンテンツにも大きな期待を寄せています。そのため、マーケターは予算投下を最適化するだけでなく、フリークエンシーキャップやサプレッション機能を用いて適切なユーザーに適切なタイミングでメッセージを届けられるツールを探す必要があります。パブリッシャーがコンテンツを無料で作成・公開し続けるためには、広告収入が不可欠です。結局のところ、広告は民主主義の根幹である言論の自由を支えているということです。

Criteoはプライバシーファーストの理念の下、可能な限り多くのインベントリにアクセスできるよう取り組んでいます。その甲斐あってマーケターの皆様は落札した各インプレッションの透明性を確保した上で、パフォーマンスを測定することができるようになっています。これを可能にするのが、大規模なアイデンティティソリューションです。Criteoはパートナーやクライアントとの連携によって、決定論的手法を駆使した世界最大規模のアイデンティティグラフの開発に成功しました。

CriteoはLiveRampのIdentityLinkへの入札を行う世界最大のDSPの1社として同社と協業を続けてきましたが、このたびIdentityLinkグラフへのサポートをより一層強化することを発表するに至りました。Criteoが提供する新しい機能は、「人」ベースのマーケティングキャンペーンで極めて高いマッチ率を実現し、プライバシーバイデザインに沿った人ベースのインベントリへのアクセスを加速させることができます。これがウォールドガーデンに勝るとは言えないまでも、同等の競争力は確実に提供することができます。IdentityLInkによって獲得したインプレッションはすべて、IdentityLink(透明性が確保された、ブランド自身が選んだデータ環境)で測定することができます。

IdentityLinkはパブリッシャーやSSPとの統合によって広告インベントリに直結することによってデジタルやモバイル、コネクテッドTV、非クッキー型のインベントリにアクセスすることが可能です。IdentityLinkは決定論的手法にもとづいて構築された「人」ベースのIDであるため、サードパーティのクッキーを必要としません。このため、アイデンティティには「人」ベースへのアプローチが求められるのです。Criteoのクライアントの皆様は、IdentityLinkへの入札によって自動的に新しいインベントリにアクセスできるだけでなく、メディアの拡大とともにリーチの幅をさらに広められるようになります。

また、LiveRampとのパートナーシップによって、Criteoによるオフラインへのアプローチも拡大しました。デジタルキャンペーンはオフラインの売上に大きな影響を与えるため、人ベースのアイデンティティなしにキャンペーンの成果を計測することは困難でしょう。CriteoとLiveRampの両方を利用するお客様は、オフラインのデータをCriteoショッパーグラフとLiveRampのIdentityLink経由でCriteoシステムにオンボーディングすることが可能です。これにより、キャンペーンが最適化され、測定結果からは高度なインサイトが得られます。

また、トランザクションデータなどのオフラインのデータとインプレッションを紐付けられるため、キャンペーン全体を容易に見渡せるようになります。Criteoなら、ウォールドガーデン内からはアクセスできないデータに自由にアクセスでき、マーケターは配信/表示ログから透明性に優れた測定を独自に行えるようになります。

以上のような機能の恩恵を享受するのはマーケターだと思われがちですが、最終的に得をするのは消費者です。IdentityLink経由の入札によって、Criteoはプライバシーを担保しながらオンラインとオフラインのIDをリンクさせ、優れた顧客体験を実現します。消費者はデバイスやクッキーに関わらず、クッキーベースのオプトアウトではなく、常に「人」ベースのオプトアウトをすることができます。

未来のデジタル広告は「人」がベースとなり、デジタルマーケティング業界全体が、消費者の同意に基づいて提供されるソリューションからメリットを得ることになるでしょう。そうなることによってマーケターは関連性の高いオーディエンスへのリーチを効率化でき、一方のパブリッシャーはオープンウェブで高価値なコンテンツの提供を継続できるようになります。Criteoは今後も、公平かつオープンなエコシステム上で大規模なアイデンティティソリューションの拡大を推進し、さまざまなニーズのバランスの最適化に努めて参ります。