With Corona時代の消費喚起なるか? Go To キャンペーンのメリットと注意点とは?

 

新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく落ち込んだ消費を喚起すべく、政府が提唱する官民一体型の消費喚起キャンペーン「Go Toキャンペーン」(総予算1.7兆円)が話題を呼んでいます。対象となるのは、旅行・飲食・イベント・商店街など、新型コロナウイルスによる影響を最も大きく受けてしまった4分野。業務委託費用が高額過ぎることが問題となって委託業務が仕切り直しとなったため、スタートが当初よりも遅れ、8月初旬のスタートになると報じられていますが、少なくとも今年の夏休み期間中には、活用することができそうです。どのような特典が用意されているのか、何がどのくらいお得になるのかなど、Go Toキャンペーンの概要をあらためておさらいしておきましょう。

旅行だけじゃない!キャンペーンは全4種類

Go Toキャンペーンというと、メディアなどでは旅行関連の話題が取り上げられる事が多いため、旅行分野に特化したキャンペーンだと思っている人も多いようですが、実はGo To キャンペーンは「Go To Travelキャンペーン」「Go To Eatキャンペーン」「Go To Eventキャンペーン」「Go To 商店街キャンペーン」の総称。各キャンペーンには主に次のような特典が盛り込まれています。

① Go To Travelキャンペーン

旅行業者などを通じて期間中の国内旅行商品を購入した消費者に対し、代金の2分の1相当のクーポン等(宿泊割引・クーポン等に加え、地域産品・飲食・施設等の利用クーポンを含む)を付与する(一人あたり最大2万円/泊、日帰りの場合は一人あたり最大1万円)。

② Go To Eatキャンペーン

・オンライン飲食予約サイト経由で期間中に飲食店を予約・来店した消費者に対し、飲食店で使えるポイント等を付与(最大一人あたり1,000円)。

・登録飲食店で使えるプレミアム付食事券(2割相当分の割引等)を発行。

③ Go To Eventキャンペーン

チケット会社経由で期間中のイベント・エンターテインメントのチケットを購入した消費者に対し、割引・クーポン等を付与(2割相当分)。

④ Go To商店街キャンペーン

商店街等によるキャンペーン期間中のイベント開催、プロモーション、観光商品開発等の実施

具体的な利用イメージは?

では、キャンペーンの内容をより深く理解するために、最も注目を集めているGo To Travelキャンペーンについて、利用イメージを含めて、もう少し詳しく内容を確認しておきましょう。

<Go To Travelキャンペーンの概要>

  • 国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行代金の2分の1相当額を支援
  • 1人1泊あたり2万円、日帰り旅行は1人1万円が上限。
  • 個人旅行は旅行代理店や旅行サイト経由、宿泊施設の直販システムいずれの申し込みでも可能で、宿泊や宿泊と交通機関のセットプラン、宿泊に準ずる夜行フェリーや寝台列車が割引対象。ただし、個人で予約した交通機関は割引対象外。修学旅行や職場旅行も旅行代理店や旅行サイト経由なら対象に。
  • 日帰りの場合は、往復の乗車券などの移動と旅行先で消費する食事や観光体験などのセットプランが対象。
  • 連泊制限や利用回数の制限はなし
  • 支援額の7割程度は旅行代金の割引に、3割程度は旅行先で使える地域共通クーポンとして付与
  • 地域クーポンは電子版と紙版を用意、1枚1000円単位で発行(おつりなし)

(出典)観光庁資料

たとえば、1泊2万円の旅館に宿泊した場合、支援額は支援額(旅行代金の2分の1にあたる1万円)の7割程度(7000円)なので、旅行者が旅館に支払うのは、1万3000円。地域共通クーポン3000円分は宿泊時に宿泊施設で配布されることになる見込みです。

地域共通クーポンが使えるお店がどの程度まで増えるのかは不明ですが、お土産購入やアクティビティ利用の支払に活用する人が増えれば、地域経済の活性化にも一役買いそうです。

短い夏休み、旅行客を呼び寄せるには?

では、旅行客を呼び込むために、各施設や店舗はどのような施策を打っておくべきなのでしょうか?

旅行各社ではHPなどですでにGo To Travelキャンペーンの特設ページを作っていることころもありますが、まだ政府から詳細が発表されていない(2020年6月25日現在)ため、具体的なプランや商品については「Coming soon」と表示してあるところがほとんど。詳細が発表されれば、キャンペーンの上限(日帰り一人1万円、宿泊1泊あたり一人2万円)に合わせた商品が多数ライナップされるものと見られます。

ただし、上述のとおり委託事業者選定の問題からキャンペーンの開始が遅れて8月にずれこみそうな上に、今年は外出自粛の影響で各学校の夏休みが短縮される見込みなので、家族旅行の時期が例年に比べて分散しないのではないかと懸念されています。つまり、特定の時期に予約が集中してしまうおそれがあり、観光地によっては大きな混雑が予想されます。すると、3密への懸念から「混み合うから、出かけるのは止めておこうか」と旅行やおでかけに消極的になるケースも想定され、Go To Travelキャンペーンは期待されているほど盛り上がらないのではないかという声も聞かれます。

まだ新型コロナウイルスの感染拡大が終息したわけではないため、今後、今年の夏休みはどうなるのか、未知数ではありますが、Go To キャンペーンの有無にかかわらず、今のこのポストコロナ時代に旅行客を呼び込むには、感染対策を徹底すること、そして安全性をアピールすること、そして混雑を避けた旅の楽しみ方の提案が欠かせません。

たとえば宿泊施設なら、安全性を確保するための取り組みとともに、施設内やその近隣で3密を避けて経験できるアクティビティや食事がセットになった話題性の高いオリジナルプランをGo To TravelキャンペーンにあわせてSNS等で情報発信するとともに、感染状況に応じて柔軟に対応する姿勢を見せることが求められるでしょう。

Go Toキャンペーンの開始時期を含め、さらなる詳細については観光庁のホームページ(随時更新)で確認することができます。