“読めない購買行動”にどう備える?購買行動に基づく新しいターゲティング手法「コマース・オーディエンス」とは

更新日 2025年06月04日

消費者の購買行動は変わり続けています。

従来、商品の検討から購入までが一直線だったものが、今やジグザグになりました。時には四角や丸になることさえあります。

つまり、現代の消費者のショッピングジャーニーはもはや直線的ではないということ。Instagram で商品を見つけ、X で質問をして、オープンウェブのレビューを読み、最終的には実店舗で購入したりするのです。

マーケターにとっては厳しい状況です。予測できない行動をする消費者をターゲティングする方法など、誰にも分からないのですから。

そこで、コマース・オーディエンスです。

その機能と特徴をご説明しましょう。

勘に頼ったマーケティングに終止符を

適切なオーディエンスに、適切なタイミングでリーチすること。それがいつでもマーケターの目指すところです。

これを達成するため、広告プラットフォームは従来、利用可能なコンテクスチュアル・シグナルに加え、ユーザーの属性デモグラフィック情報に注目してきました。つまり、広告プラットフォームが想定するユーザー像を基にオーディエンスを構築してきたのです。このターゲティングの幅広さに加えて、オーディエンス構築の基となるデータの古さ、偏り、不完全さ、間違いなどが、適切なターゲティングを阻害していました。

その結果、チャンスを逃し、キャンペーンの効果は出せず、広告への投資も無駄になっていたのです。

現代の消費者にリーチするには、規模を犠牲にすることなく、正確で精度の高いオーディエンスが必要なことは明らかです。

ここで、コマース・オーディエンスが有用です。

そもそも、コマース・オーディエンスとは

コマース・オーディエンスは消費者のデータを基に構築されています。

閲覧、購入、検索など、消費者と商品との関わりに関連する情報すべてがコマース・オーディエンスの構築に活用されます。

コマース・オーディエンスは、世界中の何百万人もの消費者の実際のショッピング行動を基にした、数千ものシグナルを活用しています。購入プロセスのあらゆる段階で消費者にリーチすることを目指して構築され、どのような人であるかだけでなく、その人がどのような商品に対して行動を起こしたかという情報も加味してセグメントが作られています。

つまり消費者の属性に焦点を当てていた従来のオーディエンスとは異なり、Criteo のセグメントには商品の属性情報も含まれているのです。

コマース・オーディエンスは、以下の2つの要素で構成されています。

  • 商品属性:消費者が購入しようとしている、または閲覧している商品や、関心を持っている特定のブランド、検討している商品カテゴリーとその価格帯に関する情報が含まれます。
  • 顧客属性:広範な位置情報データに加え、消費者のデモグラフィック、購買力、パブリッシャーサイトで読んでいるコンテンツの種類に関する情報が含まれます。

Criteo のオーディエンスは購入前の意向に関するデータと、購入後のコンバージョンに関するデータの両方をもとに構成されます。それらのコマースシグナルを独自に活用することで、購買意欲の強い消費者を AI で特定できるのです。

ここまで整えば、適切な広告を表示するのは難しくありません。

「精度が導く成果」が意味するところ

コマース・オーディエンスの「精度が導く成果」とは?

前述のメインコンポーネント(商品属性と顧客属性)を支えているのは、Criteo の膨大なネットワークを通してのみ利用可能な数千にも上るコマースシグナルです。

各シグナルによって、ユニークかつプライバシーに配慮された消費者の人物像、そしてその人が関心をもっている商品を高い解像度で理解することができます。そこから得たインサイトをもとに専用のセグメントを構築し、Criteo のプラットフォーム(Commerce Growth、Commerce Grid、Commerce Max)またはサードパーティ DSP(Google DV360、The Trade Desk など)で活用できます。

コマース・オーディエンスの構築に使用されるシグナルは以下のようなものです。

  • 検索された商品:18,000以上の eコマースサイト、225以上の小売パートナー、数千のオープンウェブ・パブリッシャーにおける数百万の検索データから導きます。
  • 閲覧された商品:40億点の商品 SKU カタログから得たインサイトをもとに、「誰が」「いつ」「どこで」「どの商品を見ていたか」を把握しています。
  • 購入された商品:Criteo のネットワーク上では毎年1兆ドル以上の eコマース取引があり、私たちはネットワーク全体におけるすべての購入動向を他社に類を見ない精度で把握しています。
  • 広告とのインタラクション:Criteo は毎日何十億もの広告インプレッションを配信しており、消費者がクリックした商品、反応のあった広告フォーマット、インタラクションが発生している場所などに関する独自のインサイトを得ています。
  • コンテンツ消費:オープンウェブ上の何千ものパブリッシャーからのデータに基づき、消費者がどこで時間を費やし、何を読み、何に関心を持っているかを把握しています。

マーケターが持っているデータを組み合わせることも可能です。ファーストパーティの顧客データと POS データをアップロードして AI を強化したり、コマースシグナルを活用してリーチを広げることもできます。

コマース・オーディエンスを利用すれば、憶測や勘だのみのマーケティングから脱却し、よりスマートなターゲティングやパーソナライズされたキャンペーンを実施でき、求める効果を得ることができます。

コマース・オーディエンスの効果はまだまだ他にも

ここでご紹介したのは、コマース・オーディエンスのほんの一部に過ぎません。

セグメントについての詳細、今お使いのプラットフォームでどのように有効化するか、またはコマース・オーディエンスが実際のビジネスでより良い成果を導いた事例について、ご興味をお持ちですか? その答えはここにあります。

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ロブ・テイラー

晴れの日が少ないイギリス、ロンドンを拠点に活躍する Criteo のグローバル・コンテンツ・マネージャー、ロブをご紹介します。 アドテック業界に11年携わり、SEM ...

グローバルコンテンツ マネージャー