新生活レポート① 購買データから読み解く:新生活需要が動く本当のタイミング

3月といえば、新生活商戦が始まる時期。多くのマーケターがきっと感覚的にそう捉えているのではないでしょうか。一方で、消費者がいつ購買活動を開始するつもりなのか?」また、実際にどのタイミングで動き出すのか?を具体的に把握するには購買データと消費者アンケートの両面から検証する必要があります。 

Criteo では、日本国内300以上のブランドおよびリテーラーの購買データと1,000名以上を対象とした消費者調査をもとに新生活」に関するトレンドレポートを作成しました。本シリーズでは、その分析から見えてきた動向を皆様にお届けします。 

第一弾では、リテール全分野から見えてきたトレンドについてご紹介します 

意向と実需のズレ:新生活需要は3月中旬にピーク 

Criteo の消費者調査では、約半数(49%)の消費者が「新生活」に向けての購買活動を4月に開始すると回答しています。しかし、実際に新生活関連の商品のトレンド動向を計測したところ、2月上旬比で売上が大きく上昇し、3月中旬までに「新生活」に関する購買活動がピークに達していることがわかりました。この結果から消費者が実際にいつ動こうとしているのか」、そして「いつ本当に動いているのか」には一定のズレがあることが見受けられました。 

さらに分析すると「新生活」の売上増加の主因は消費者のまとめ買いや購入単価の上昇でもなく、新年度に向けて買い物をする人数(購買者数)が増加したことによって押し上げられていることが判明しました。 

また、売上指数と販売数指数が同じカーブで推移していることからも、3月〜4月前半にかけては需要が高水準で推移し、4月後半に向けて緩やかに減速する傾向が確認できます。 

つまり、新生活期は購買者の裾野が広がり、需要が同時多発的に立ち上がるタイミングです 

「新生活」の時期実際に何が売れているのか? 

ここからは、新生活シーズンにおいて特に顕著な売上の増加が見られたカテゴリーについて取り上げます 

■ 電化製品 
電化製品カテゴリーでは、2月の日次売上と比較して「新生活」関連ワードを含む製品群の売上が全体的に増加しています特に家電アクセサリーやビデオ関連製品の動きが目立ち、スマートフォンやタブレットなどの主要デバイスは逆に減少傾向にありました。新生活需要は高額なデバイスの買い替えよりも、生活環境を整える周辺アイテムに向かっていることが読み取れます。 

■ 家具・インテリア製品
家具・インテリア製品においても「新生活」関連ワードを含む製品群の売上が底上げされています。特にテーブルやオフィス家具など自宅や職場の作業環境を整えるアイテムの需要が高まっており、売上を後押ししています。 

購入までにかかる時間は二極化 

「新生活」関連の買い物は、需要が一気に急増する一方で、意思決定までにかかる時間は二極化しています。サイトへの初回訪問から購入までの平均期間は12.8日です。購入が早い上位25%の層は平均20分で購入を完結しているのに対して、購入が遅い下位25%の層は平均41日を要していました。

この数字を踏まえると、「新生活」の時期の買い物には即決型と熟考型の2つのパターンが分かれていることが示されています。 

 例えば、20分で購入に至る層は、すでに商品・ブランドの候補が固まっているケースが多いと考えられます。引っ越し日や入社日といった購入日までのカウントダウンが明確な状況では、検索から購入までが一気に進みやすくなります。 

 一方で、41日間かけて検討している層では、初回接触から購入までに複数回の接点を挟みながら、比較検討の期間が長期化しています。単発の訴求で完結しにくく、検討プロセスの中で「思い出してもらう」「比較の土俵に残る」ためのキャンペーン設計が重要になってきます。 

購入が二極化していることから、消費者に応じて2つの導線を準備することの重要性が読み取れます。購入が早い層には、即決した際にすぐに購入できるような導線が有効です購入が長引く層に対しては、比較検討の段階でも忘れられないようにリターゲティング広告やメールキャンペーンなどで継続的に消費者と接触し続けることが大事なポイントとなってきます。 

マーケターへの示唆:キャンペーン設計は早期計画が鍵 

新生活の需要のピークが3月中旬であることから、ピーク前である2月下旬からマーケターはキャンペーン設計を本格的に開始した方が良いことが伺えます。特に購買者数の増加が全体の売上を押し上げていることから、限られたオーディエンスへの深掘りではなく、より広い層への早期接触と認知拡大に力を入れることで成果が大きく左右します。 

本記事では一部をご紹介しましたが、Criteoの「新生活」に関するレポートでは金融や不動産などの動向まで網羅しています。レポートはこちらからご覧いただけます!