夏から秋にかけて、旅行の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。
しかし今年は、物価の高騰や地政学的リスクの高まりといった社会情勢の変化を受けて、旅行先の選び方や移動手段に、これまでとは異なる傾向が見られるようです。実際に、消費者の意識や行動にはどのような変化が起きているのでしょうか。今回は、Criteoが実施した最新の消費者調査の結果をもとに、今夏の旅行に関する消費者トレンドをご紹介します。
Criteoは世界中のオンライン旅行代理店や航空会社、ホテルなどから得られる膨大なデータと、1万4,000人以上の消費者インサイトをもとに、旅行に関する意思決定の背景を分析し、その結果を【消費者トレンドレポート:旅行】にまとめました。レポートからは様々なトレンドを読み取ることができますが、マーケターが特に注目すべきトレンドは①予約行動の変化と②AI活用による旅行計画の変化、の2点です。それぞれ詳しく見ていくとともに、マーケターが講ずるべき対策について押さえておきましょう。
トレンド① 予約行動の変化
最長59日かけた人も!予約完了までの期間が長期化
全体の傾向として、旅行者が旅行の検討を始めてから予約を完了させるまでにかかる期間が長くなっていることが分かりました。最初に検索してから予約に至るまで航空券では平均12日、ホテルの予約には18日もかかっています。予約完了まで最も長く時間がかかった人のグループを見てみると、飛行機では予約までに平均44.3日、ホテルではなんと平均59.2日も!予約期間長期化の傾向が、顕著に表れています。
【マーケターへのアドバイス】
- デバイスを横断した閲覧・予約行動を念頭におき、
予約までのプロセス全体で継続的にユーザーの視界に入るようにしましょう。 - 動的におすすめ商品を表示するダイナミック広告とリターゲティングを活用して、
- 購入意欲の高い旅行者の関心を維持しましょう。
- 検討意欲が高まるタイミングで期間限定のプロモーションを提示し、素早い意思決定を促しましょう。
ホテルは「じっくり派」が主流!航空券よりも6倍多い選択肢を検討
特に旅行者を悩ませているのは、ホテルの予約。
今回の調査では航空機の予約のために閲覧する選択肢が3だったのに対して、ホテルは18。つまり、航空券よりも6倍も多い選択肢を閲覧した上で、実際に予約するホテルを選んでいるということです。ホテルはもともと航空会社よりも選択肢が多い上に、検討から予約までの道のりは、ますます複雑化しています。どんな端末からどんなサイトを閲覧して、どのチャネルから予約・決済するのかを正確に予測するのはほぼ不可能と言えるでしょう。
【マーケターへのアドバイス】
- 特典やクリエイティブのパーソナライゼーションで関連性と信頼性を高め、コンバージョンを促進しましょう。
- インパクトの高いビジュアルと分かりやすいお得感で、ホテル予約の熾烈な競争で差別化を図りましょう。
- ホテルを閲覧したユーザーには、早期かつ頻繁なリターゲティングで継続的な接触を保ちましょう。
トレンド② AI活用による旅行計画の変化
旅のプランニングにAIを利用する人が増加
旅先で楽しむアクティビティや観光スポット選びなど、旅行全体の計画にAIを利用する人が増えています。特に日本では約47%の人が「旅行計画全体にAIが役立つ」と回答しています(前年比+6ポイント)。また、AIは旅先選びに迷う人にとっても大きな味方。同じく今回の調査で日本人回答者の49%が「AIは目的地のアイデア」に役立つと回答しています。「子連れで安全に楽しめる場所は?」、「都内から2時間以内で行けるマリンリゾートは?」といった具合にAIに質問を投げかけ、旅のインスピレーションを得ているようです。このほか、「食事」や「宿泊施設の選定」でもAIが活躍。これからは、まずAIに相談して、その結果を聞いてから具体的な情報収集を検索で…という流れが一般的になってくるのかもしれません。
この背景にあるのは、旅行者の「せっかくの旅行、失敗したくない」という心理。「自分で得た情報だけではもしかしたら、失敗してしまうかもしれない」という不安を打ち消すべく、AIの提供してくれる情報を活用したいという気持ちが働くものと考えられます。つまりAIは、単に旅先を調べるためのツールではなく、旅行者の意思決定を支える存在となっているのかもしれません。
【マーケターへのアドバイス】
- AIに見つけてもらいやすいコンテンツ設計を大切にしましょう。
- レコメンドで表示されやすくするための、商品データの構造化を徹底しましょう。
このほかにも、本レポートでは以下のような分析結果を解説しています。
- 旅行会社を選ぶ際に最も重視するのは「良いレビュー」
- 不安定な社会情勢を鑑み、米国では2か月以上前に旅行を予約する人が4人に1人に減少
- 旅行計画時に地政学的リスク(戦争や政治的緊張)を考慮する人が急増(前年比+12ポイント)
Criteoの調査から得たその他のトレンドは【消費者トレンドレポート:旅行】でご紹介しています。ぜひ、こちらから詳細をご確認ください。