創業者 JB Rudelle インタビュー「Criteoはなぜ環境問題に取り組むのか?」

更新日 2020年12月21日

2020年4月20日は、記念すべき50回目のアース・デーでした。アース・デーは国境を超えて、この地球上に住む私たち全員で、地球の環境問題について考える記念日です。Criteoでは、アカウント・ストラテジストのCelia LambethがCriteo創業者・JB Ruddleにインタビュー、環境問題についてのJBの見解、今後のCriteoの方針について聞きました。今回のブログではそのサマリーをご紹介します。

今の私たちの行動が、この先何世紀もの間、地球に影響を与え続ける

Celia:Criteoではすでに様々な形で環境問題に取り組んでいます。創業者として環境問題に積極的に取り組むようになったきっかけは何だったのでしょうか?

JB:環境問題は、いわゆる「ゲーム理論」に基づいて考えるべき問題です。この問題に関しては誰もがフリーライダーになる(自分では何も努力せず、他人任せにする)ことができるわけですが、誰もが他人任せにしてしまうと、全員が失敗してしまいます。つまり、地球という同じ船に乗っている全員が被害者になってしまうということです。しかも、私たちには後戻りをすることができません。たとえば、私たちが今排出している余分なCO2は、今後少なくとも1世紀にわたって存在し続けると言われています。それはつまり、私たちの今の行動が今後何世紀にもわたって、地球に影響を与え続けるということです。このことに気づいたのがきっかけで、私は環境問題について本気で考え、具体的なアクションを起こすようになりました。

肉食を減らす、マグカップを使うetc、できることはたくさんある

Celia:私たち一人ひとりの行動が未来に大きな影響を与えるということですね。では、世界中のCriteoのスタッフには、どんな行動を勧めたいですか?

JB:まずは、この問題について認識すること、そして正しく理解することです。誤った情報が多く出回っていますので、信頼できる情報源を見つけて理解を深め、自分自身の意見を確立してください。

私個人としては、CO2排出量を減らすために、旅行や移動を最小限に止める努力を続けています。新型コロナウイルスによる外出自粛をきっかけに気づいた方も多いと思いますが、移動せずにできることって、実はとてもたくさんあるんですよ。それと、食生活に関しては、私はフレキシタリアン(準菜食主義者、基本は植物性食品を中心に食べるが、時には肉や魚も口にする人)です。肉を食べる量を減らすことが、結果としてCO2の削減に繋がるからです。こういった些細な行動が、大きな問題を解決するための第1歩となるのではないでしょうか?

もちろん、CO2排出量だけが問題ではありません。例えば海洋プラスチックも、地球が抱える大きな問題の1つですよね。プラスチックごみを減らすにはどうすればいいのか、考える必要があります。たとえば、オフィスでコーヒーを飲む時に使い捨てカップを使うのをやめて、普通のマグカップで飲むようにするのも、小さな1歩です。私もパリのオフィスにいるときは、マグカップを使っています。洗うのに3秒もかかりませんよ!

CO2削減に貢献するCriteoのビジネス

Celia:企業としては、どんな取り組みをしていますか?

JB:環境問題解決のために最も重要なのは、正しい選択をすることです。Criteoでは、データセンターを置く場所をどこにするか、その選択を最も重視しています。というのも、国や地域によって発電の際に排出するCO2の量が異なるからです。幸い、Criteoが最大のデータセンターを置いているのは、世界で最もCO2排出量が少ない国の1つ、フランスです。

そして、意外に思われるかもしれませんが、CriteoがCO2削減のためにできるベストな方法は、事業を成功させることなのです。というのも、Criteoのソリューションを使うと、適切な広告を適切な人に表示することができるわけですから、オンライン上で使うデータ容量が削減でき、結果として電力需要を減らすことに繋がるからです。デジタル技術はエネルギーを大量に消費すると思われがちですが、Criteoは逆にその削減に貢献しています。このことを、私は非常に誇りに思っています。

年間15万本を植樹、社員1人あたりCO240トンも削減

Celia:Criteoは植樹活動にも積極的に取り組んでいますよね?

JB:そうですね。Criteoでは、年間15万本以上を植樹し、これによって年間11万トンのCO2削減に貢献しています。従業員1人あたり40トンのCO2を削減していることになりますが、もちろん、まだまだ十分ではありません。今後も、Criteoならではの取り組みを促進していくつもりです。

また、オフィスでサプライヤーに見積もりを依頼する際には、その会社のCO2排出量について確認するように指示しています。こうすることでサプライヤー側もCO2排出量について意識するようになるでしょうし、CO2削減への取り組みが自社の評価向上に繋がることを認識するようになるはずです。

Any crisis is an opportunity!

Celia:素晴らしいアイデアですね。ところで、今、世界は環境問題だけでなく、新型コロナウイルスという新たな脅威による危機に見舞われています。今、新型コロナウイルスの影響で、全世界の社員が在宅勤務を余儀なくされています。現状をどう捉えていますか?また、在宅ワーク中の社員にメッセージをお願いします。

JB:世界に役立つことをするためには、企業自体がもっと強くなる必要があります。ビジネス上のストレスが強すぎると、環境問題について考える余裕すらなくなってしまいますから。

確かに私たちは今、大変な危機に直面していますが、ピンチは常にチャンスをはらんでいます。今回の試練に挑むことによって、結果的に私たちCriteoは、より強い企業に成長するに違いないと確信しています。皆さん、未来は私たちのものです。今は、自宅で安全に過ごしてください。そして、前に進み続けましょう!