広告主がおさえるべきポイント
検索ヒット率を高め、買い物客がスムーズに購入できる環境を整えてから、膨大かつ購買ポテンシャルの高い 層のトラフィック獲得を目指しましょう。
コンバージョンキャンペーンにおけるあらゆるニーズを満たす特効薬のような戦略はなく、デジタルマーケティングツ ールを適切に組み合わせることが成功の鍵だという認識はアンケートに答えた日本人マーケターの 17%が持って おり、費用対効果を追い求めるがため、比較的、低額でバナーなど広告表示をする「広告インベントリ」にもメリッ トを見出しています。また、効果を検証する上で、数字だけが注目されがちですが、広告バナーのデザインなどク リエイティブも重要な要素であると考えられています。
広告主がおさえるべきポイント
こうしたキャンペーンでの課題として、広告主が保有するデータと実際にキャンペーンを実施する広告パートナー のデータを連携させることができなければ、本来の投資対効果の測定が困難になるばかりか、データが断片的に なることからキャンペーンの最適化も難しくなります。まずは、然るべきデータが共有されない状況を解消していくこ とが重要です。
◇リエンゲージメントを構築するには?
買い物客とのリエンゲージメントを成功させる秘訣として、デバイスの中で一番身近にあるスマートフォンの活用 は重要です。「リピート購入」や既存顧客によるアプリのダウンロードを促す「アプリ・リエンゲージメント」や、既存の アプリ利用者によるアプリ利用を促進する「アプリユーザの活性化」というキャンペーン別の観点で、国内外のマー ケターから回答を得ました。
その結果、米国や韓国に比べ、5割を切るなど日本では、リエンゲージメントのいずれのキャンペーンにおいても 構築する動きは限定的であることがわかりました。その理由として、買い物客がアプリを使う機会は少ないことや、 ウェブサイトとのデータの連携が十分に図れていないことなどが挙げられます。
広告主のおさえるべきポイント
今後、強化を図っていくためには、買い物客の心をつかむ広告コピーの質の向上や、アプリ単体ではなく他のマ ーケティングキャンペーンとの組み合わせや連携などが求められます。自社のアプリを有効活用するためには、ウェ ブで実現しているような顧客にあった広告展開や、広告を最適化するためのテストを行うこともリエンゲージメント の向上で意識をしておきたいポイントになります。
◇ショッピングジャーニーの 3 つの段階の連動キャンペーンが重要
ショッピングジャーニーの 3 つの段階である「新規顧客の獲得」、「コンバージョン」、「リエンゲージメント」を連動さ せるキャンペーンを実施しているマーケターは日本では半数に満たないのが現状です。一方、キャンペーンを連動 することができれば購買体験の向上や投資対効果の最大化と社内予算の合理化を期待する声もあります。
今後の課題は、広告主が自力でデータを集めるのではなく、広告パートナーと連携し、検証すべきデータの見 える化を測り、コマースマーケティング上でショッピングジャーニーを実現させるエコシステムを構築していくことだと言 えます。買い物客が求める商品を提示できることで購入意欲だけではなく、ブランドやサービスへの愛着も育てる