オムニチャンネルを利用している小売業者の現状

更新日 2021年01月13日

業界で最高水準の小売業者によるオムニチャンネルアプローチの活用方法を理解するために、コーヒーの購入シーンを例に説明してみます。

幸運にも、今日のコーヒーショップでは、購入額と特典を追跡するアプリ(または従来のパンチカード)を使って、しっかりしたロイヤリティ制度を運営することが多くなりました。 そのアプリは、モバイル決済用に設定したカフェアプリですか? 残高のチャージや確認は、携帯端末、Webサイトで行うことも、店内のバリスタに聞くこともできます。 コーヒーショップのブランドビジネスカードのスタンプがたまれば、 一杯のコーヒーが無料でサービスされます! リピーターはこれらすべてのチャンネルで認識され、特典が提供されます。 その結果、再びその店に足を運びたくなります。

コーヒーショップは、ビジネスで達成できるスマートなオムニチャンネル戦略の成果の好例です。 小売業者は似たようなアプリケーションと特典制度を使って、複数のチャンネルにおいて一貫性のある買物体験を提供しています。 いくつかの小売業者の例をご紹介します。

Sephora

Sephoraはデジタル戦略を通じて、実店舗のエクスペリエンスを常に向上させています。 この化粧品直販店の「My Beauty Bag」アプリとWebアカウントにより、顧客は買い物履歴を表示し、特典を追跡し、アイテムを購入するか便利な買い物リストに保存することができます(店内でもWeb上でも便利にアイテムを追加できます)。 この対面式の美容ワークショップでは、プロのスタイリストの無料メークで変身したり、タッチスクリーンを使ってファンデーション、コンシーラー、香水などを店内で直接試したりすることができます。Sephoraではこのように、オンラインとオフラインのギャップを埋める、楽しくてインタラクティブな方法が採用されています。

Sephoraのオムニチャンネルアプローチにより、メークを施した顧客は化粧に必要な製品を簡単に購入できます。

Decathlon

Decathlon S.A.の話では、eコマースから実店舗への拡大に成功した例をご紹介します。 Decathlonがシンガポールで主力店舗をオープンしたとき、同店舗がeコマースでの顧客体験と緊密に連携するように設計しました。 店内では無線自動識別技術(RFID)を使って、製品を自動的に識別、追跡し、買物客の仮想カートに直接送信することで、チェックアウト時のスキャンを不要にしています。

オンラインまたは実店舗のどちらで購入しても、全員が自動的にオンラインロイヤリティ制度に登録されるため、買物客がチャンネルと端末を変えたときにその行動を追跡できます。 Decathlonでは、街中にもオムニチャンネル戦略を導入して、地域のスポーツクラブと提携することで、潜在顧客とつながりを持ち、店舗に足を運ばせています。

ユニクロ

ユニクロには、卓越したオムニチャンネルの歴史があります。 買物客がソーシャルメディアで製品を簡単に共有できるように、店内にタッチスクリーンを導入したブランドの先駆けでもあり、ユニクロは今日、ノウハウを駆使したイノベーションをあらゆるタッチポイントで採用しています。

買物客は、ユニクロのアプリにサインインすると、購入履歴を表示し、取り合わせのよい製品を紹介するパーソナライズされた提案をチェックし、オンラインで在庫を確認するか最寄りの実店舗で実物を手に取ることができます。 このグローバル企業は、プレミアムTシャツやジャケットを詰めた自動販売機を世界中の空港とモールに設置することも計画しています。 Web、モバイル、実店舗、または空港のターミナルであろうと、ユニクロのオムニチャンネルアプローチは実店舗での体験とデジタルでの体験をシームレスに結びつけるので、買物客はいつでもどこにいても、欲しいものを買うことができます。

オムニチャンネルを利用しているこれらの小売業者はそれぞれ、情報に富んだコンテンツ、メンバー特典プログラム、シームレスなオンラインと実店舗間のプレゼンスを組み合わせることで、カスタマーエクスペリエンスファーストを実現しています。

詳しくは、 弊社のインタラクティブなeBook『The Smart Marketer’s Guide to Omnichannel』をご覧ください。