コマースデータとは?

Criteoは「コマースメディアとは?」の記事で、「コマースメディアとは、コマースデータとインテリジェンスを組み合わせたデジタル広告の新しいアプローチであり、ショッピングジャーニー全体を通して消費者をターゲットし、マーケティング担当者やメディアオーナーがコマースの成果を促進できるよう支援するものである」と定義しました。

他の形式のデジタル広告とは異なり、コマースメディアをユニークなものにしているのは、コマースデータの活用方法にあるといえます。

では、そもそもコマースデータとは何を意味するのでしょうか?

コマースデータの定義

コマースデータとは、商品の購入および購入意欲に関するデータセットであり、これらのデータによって消費者の行動やカスタマージャーニーに関するさまざまなインサイトがもたらされます。コマースデータには通常、人口統計、位置情報、閲覧されたページや商品、前回購入した商品、オフラインでの売上、広告のクリック数のほか、購入意欲に関する幅広いシグナルが含まれます。また場合によっては、パブリッシャーから提供されるコンテキストデータ(URL、コンテキストのカテゴリー、キーワードなど)も、コマースデータとして扱われることがあります。

コマースデータを人工知能(AI)と組み合わせて利用することで、消費者の興味・関心や購入意欲のパターンを特定し、オーディエンスターゲティングを強化することができます。また、予測モデルを作成して商品レコメンドや入札を改善することも可能です。収益の獲得を第一の目的とするメディアオーナーにとっては、オーディエンスの強化にも役立ちます。

AIが多くのことを学習し、最適化するためには、膨大なデータが必要になります。したがって、コマースデータのデータセットが大規模であればあるほど、データに関する理解が深まります。 最も価値の高いインサイトを獲得するには、幅広い業界、商品カテゴリー、個々の商品にまたがる情報がコマースデータに含まれていること、かつ、1日当たりの取引額が数百万ドルから数十億ドル規模に達している必要があります。

サードパーティCookieが廃止される日が近づくにつれて、ファーストパーティデータの重要性が増してきています。つまり、今後も継続的なパーソナライゼーションを実現していくためには、規模に加えてファーストパーティデータに基づくコマースデータが不可欠になるということです。

コマースデータで何を実現できるか?

コマースデータの活用によって、広告の運用効率と効果を高めることができます。インマーケットなオーディエンスにフォーカスすれば、マーケティング活動の無駄を減らすことにもつながります。また、各ユーザーに対して適切な体験を(適切な商品を、適切な広告クリエイティブで、適切な場所やタイミングで)届けることで、コンバージョンを向上させます。さらに、各ユーザーの価値を測るための情報を提供することで、よりスマートな入札を実現します。

マーケターは、顧客のインタラクションに関するデータ(顧客が閲覧した商品や購入した商品に関するデータなど)をプロパティ内に保持しています。ただし、これらのデータにはそれ以上の価値はありません。コマースデータは、お客様がインターネット上で何を探しているか、何を買っているかを教えてくれ、より豊富な情報を提供してくれます            。同時に、コマースデータが示すトレンドやそのモデリングによって、顧客が次に興味・関心を持ちそうな商品や、反応しそうな広告、どのような入札を設定すればよいかなどを予測できるようになります。

マーケターは、大規模なコマースデータセットを活用することで類似オーディエンスを構築し、リーチを拡大して成長の機会を拡大することもできます。

また、メディアオーナーはコマースデータの活用によってファーストパーティデータをさらに充実させることができます。これにより、広告主のオーディエンスターゲティングの選択肢を増やすことが可能になり、広告収益の増大につながります。

コマースデータの具体的な活用例

すでにご説明したとおり、コマースデータを活用するにはインテリジェンスを収集・分析し、効果的に適用する必要があります。コマースデータとコマースに焦点を合わせたAIの組み合わせによって、以下のようなことが実現します。

  • 特定の商品に関するインマーケットな顧客の存在を把握し、彼らがいつ、どこで、どのような広告から購入につながるエンゲージメントを行うかを確認する
  • レコメンドする商品を特定する。また、すべてのインプレッションがもたらす価値とコストの関係に基づいて、どのような入札を設定すべきかを把握する
  • 最適な顧客の類似オーディエンスを構築し、コンバージョンが実現する可能性の高い、新たな見込み客にリーチする
  • 特定の商品に対して積極的でインマーケットなオーディエンスを構築する
  • コンテクスチュアル広告で最も影響力を発揮するコンテキストのカテゴリーやドメインを特定する

コマースデータの効果的な活用は、どこでできるのか?

コマースデータは、さまざまなレベルの規模・粒度で、デマンドサイドプラットフォーム、小売デマンドサイドプラットフォーム、Amazon、一部のソーシャルネットワーク上に存在しています。Criteoのコマースデータは、オープンインターネットで最大規模のデータセットです。また、マーケターとメディアオーナーの双方が、オープンインターネット上でコマースの成果を高めるために利用できる唯一のプラットフォームです。