去る1月11日にCriteo東京オフィスで開催された、2019年最初のメディア昼食会では、Criteoでデータ分析・データサイエンス担当ヴァイスプレジデントを務めるJaysen Gillespieが、「データから読み解く日本のeコマースの傾向」と題してプレゼンテーションを行いました。中でも、日本人の新年のお楽しみ「福袋」を巡る消費動向についてのJaysenのリポートは、出席したメディアの皆様にも大好評!今回はそのハイライトをご紹介します。
福袋の購入者のうち46%が・・・?
皆さん、今年のお正月は福袋を買いましたか?価格の数倍分もの商品が詰まったお得な福袋は、初売りの目玉商品。毎年、楽しみにしている方も多いことでしょう。「でも、人気ショップやブランドの福袋はすぐに売り切れてしまうから、確実に手に入れるためには開店前から行列必至。ちょっとめんどくさいないな」と思っている方もいるかもしれません。しかし、それはもはや過去の話になりつつあるってご存知ですか?というのも、福袋商戦の主戦場は今や実店舗からオンラインに移りつつあるからです。2018年末にCriteoが行った調査によると、「福袋をオンラインで購入する予定・購入した」と答えた人は、なんと46%に!しかも、0円から5,000円の価格帯の福袋は、実店舗での購入がオンラインでの購入を上回ったものの、それ以外の価格帯ではいずれも実店舗よりオンラインで買う確率が高いことも明らかになりました。
福袋市場を牽引しているのは?
では一体、どんな人達がオンラインで福袋を購入しているのでしょうか?年齢層別にオンラインでの福袋購入率を見てみると、50歳未満の消費者の過半数がオンラインで福袋を購入すると回答。オンラインでの福袋の市場拡大を牽引しているのは、若い世代であることが明らかになりました。また、調査の結果、20〜30代を中心にスマホから福袋を購入する傾向が高いことも判明。小売業者のスマホアプリによる販促活動が功を奏した結果となったようです。
さらに、もう1つ注目すべきは購入単価の違いです。売れ筋福袋の推定平均単価は実店舗が7,300円だったのに対し、オンラインでは10,300円と、オンラインの方が4割ほど高い結果になりました。
福袋商戦、始まるのはいつ?
福袋がオンラインで予約・購入できることになったことにより、消費者の購買行動にある変化が起きていることも明らかになりました。実店舗では、福袋が販売されるのは1月1日(元旦)以降ですが、オンラインの場合、11月に予約・購入の受付をする店舗やブランドも登場。これに従って、消費者が福袋の予約・購入をする時期も年々早くなる傾向になっています。今回のCriteoの調査でも、オンラインで福袋を予約・購入する人の約64%が12月31日以前に予約・購入を済ませていたことが明らかになりました。これからの福袋商戦で勝利を治めるには、早めのキャンペーンスタートが必至となると言えそうです。
もう1つ、福袋の事前購入の後押しになっていると考えられるのは、近年日本でも定着しつつある「ブラックフライデー」(11月23日)です。実際、2018年のブラックフライデーのEC取引件数は前月の平均取引件数を31%上回りました。
しかし、蓋を空けてみると2019年元旦のEC売上は同じく10月に比べて44%増となり、ブラックフライデーを上回る結果に。日本人にとっては、福袋に代表される「初売り」が、依然として年間最大級の「お買い物イベント」であることが明らかになりました。
デジタルネイティブが消費の主役となるこれからの時代、福袋もオンンラインで買うことが、日本人の年末年始の新習慣として定着していくと考えられます。Criteoでは今後も年末年始の日本人の購買行動に関する調査を継続していく予定です。年末年始の広告キャンペーン等にぜひお役立てください。