■小売業者にはCPSとROASが最適
マーケティングキャンペーンの効果を図る指標として、皆さんはどんなKPIを採用していますか?
業種や業態、キャンペーンの目標によって最適なKPIは異なりますが、利幅と経費が固定されている小売業者の場合は、収益額に対するキャンペーンコストを測定することが必要なので、CPSとROASの併用が最も好ましいとされています。
- CPS
注文1件当たりのコストを示す指標。
キャンペーンコストをポストクリックセールス数で割ることによって算出されます
※CPS=キャンペーンコスト÷ポストクリックセールス数 - ROAS
広告の費用対効果を示す指標。広告に費やした金額に対して、何%の売上があったかを測定することができます。
※ROAS=売上高÷広告費
■メインのKPI+αでより有意義な測定を
もちろん、CPSとROAS以外にも有効なKPIがあります。キャンペーンの目的に応じて、次のようなKPIをメインのKPIと併用するとよいでしょう。
<認知度を測定するためのKPI>
- リーチ
Cookieで追跡中のオーディエンス(キャンペーンに影響を与えているオーディエンス)の割合を示します。 - クリック数
広告がクリックされた回数 - CPM
広告表示回数1,000枚当たりの単価を示す指標です。デジタル広告で広く採用されている標準的なレポート指標(価格モデル)で、例えばCPM2ドルで1万インプレッションを購入した場合は、20ドルかかることになります。 - CTR
クリックスルー率、つまり表示された全インプレッションのうち、広告をクリックしたユーザの割合です。例えば、1000インプレッションに対してクリック数が10の場合、CTRは1%です。
<パフォーマンスを測定するための指標>
- CR
コンバージョン率。ユーザが商品やサービスを購入する、あるいは申し込むなど次の段階に移行して、購入者あるいは見込み客となった割合を示します。 - CTC
クリックスルーコンバージョン率。広告を閲覧し、クリックしてConvertしたユーザの割合を示します。 - VTC
ビュースルーコンバージョン率。広告を閲覧してクリックはしなかったものの、後にサイトを再訪してConvertしたユーザの割合です。
■インプレッションの過剰評価に注意!包括的なアトリビューションモデルの構築を
キャンペーンの効果を測定するには、KPIだけでなく、コンバージョンへの貢献度が高いアクティビティを把握するための「アトリビューション分析」の設定も欠かせません。では、具体的にどのアトリビューション分析を採用すればよいのでしょうか?
Criteoではポストクリックアトリビューションをデフォルトで採用しており、買い物客がバナーをクリックしてから30日以内に発生した販売をカウントしています。なぜなら、私たちは広告が買い物客に与えた影響を最も明確に示すのは「クリック」だと考えているからです。
インプレッションを重視するビュースルーアトリビューションもありますが、単なる広告の閲覧は、クリックほど強くて明確な購入意欲を表わすものではありません。インプレッションがショッピングジャーニーの中で重要な役割を持っていることは否定しませんが、インプレッションを重視しすぎると、インプレッションがコンバージョンに与える影響を過剰評価してしまうおそれがあります。
リターゲティングキャンペーンを最適化すると同時に、あらゆるチャネルを横断して広告を配信し、包括的なアトリビューションモデルを構築すれば、個々の買い物客に合わせてパーソナライズしたオムニチャネル体験を提供することができます。詳しくは、https://www.criteo.com/jp/ をご覧ください。