ターゲティング101:検索リターゲティングとサイトリターゲティング

更新日 2019年10月01日

検索リターゲティングとサイトリターゲティングは似て非なるもので、その戦略はまったく異なります。では、これらの違いはどこにあるのでしょうか?それぞれはどのように機能し、どのような状況で活用すべきものなのでしょうか?本ブログではリターゲティング初心者やリターゲティングについておさらいをしておきたい方のために、これらの疑問に答えていきます。

検索リターゲティングとは?

検索リターゲティングとは、キーワード検索をしたユーザーが別のサイトを閲覧中に、その検索行動に基づいてディスプレイ広告を表示する手法です。そのため、キャンペーンを設定する際には御社のビジネスや商品に関連したキーワードを用いることになります。たとえば、御社が家具を扱う小売業者で、「革のソファ」や「革の組み立て式家具」などのキーワードで検索したユーザーに対して、ディスプレイ広告の表示を検討しているとしましょう。

こうしたアプローチは、買い物客と広告主である御社の意図を結び付けるので、それなりの効果が期待できるでしょう。買い物客は御社を知っているかどうかにかかわらず、明らかに御社の商品やソリューションに興味・関心を示しています。これはいわゆる上位ファネル(新規顧客獲得向け)の戦略です。

検索リターゲティング広告はインベントリにもとづいて配信されるため、通常は運用コストを低く抑えることができます。特に、検索エンジンマーケティングのキャンペーンの入札競争でCPC(クリック単価)が高騰しがちな、競争の激しいキーワードである場合ほど、利用価値が高いと言えます。また、この手法はPPC広告キャンペーンでは実現できないような、視覚的にインパクトのあるブランディング広告の配信にも有効です。

サイトリターゲティングとは?

サイトリターゲティングは、サイトを訪問して購入せずに離脱したユーザーが、別のサイトを閲覧している際にディスプレイ広告を表示する手法で、一般的には「リターゲティング」と呼ばれています。サイトリターゲティングは、次の2つの点で検索リターゲティングと大きく異なります。1つはキーワードが関係しないこと、もう1つは御社の存在をすでに知っているユーザー、あるいはサイト訪問履歴があり、御社の商品に興味・関心を示したことのあるユーザーを対象にすることです。彼らは御社のブランドに馴染みがあるため、サイトリターゲティングでは極めて高いROIの達成が期待できます。つまり、サイトリターゲティングはコンバージョンを促すための下位ファネルの戦略だということです。

サイトリターゲティングでは、オーディエンスがサイトを訪問した際に収集した情報をもとに彼らの購入意図を分析・把握し、再訪問と購入完結を促します。基本的なリターゲティングキャンペーンでは、最近閲覧した商品やショッピングカートに放置したままになっている商品の広告を表示することによって、買い物客とのリエンゲージを図ります。また、高性能なリターゲティングソリューションでは、商品レコメンドやダイナミック クリエイティブ オプティマゼーション(DCO)によって、買い物客一人ひとりの好みに合わせてパーソナライズした広告を配信することもできます。

リターゲティングについて詳しくは、リターゲティング決定版ガイド「リターゲティングとは?」をご覧ください)

2つを併用することは可能? 

もちろん、検索リターゲティングとサイトリターゲティングを併用することも可能です。どちらか一方に絞る必要はありません。この2つは異なるファネルで別々の役割を果たすため、2つを併用すれば、新規顧客と訪問履歴のあるユーザーの購入を同時に促すことができますコスト効率に優れ、ROI向上が期待できるこれらの手法を、御社のマーケティング予算の有効活用に役立ててみてはいかがでしょうか?