年末年始、消費者が最もお金を掛けたいのは?

年末年始、予定がない人が4割超

コロナ禍で迎える3度目の年末年始。一昨年、去年ほどの緊張感はないものの、依然としてコロナ禍の影響が色濃く残る中、皆さんはどんな年末年始を迎えようとしているのでしょうか?

株式会社⾷⽂化 が、全国20代〜60代の男⼥を対象に行った「2022年度版 年末年始の過ごし⽅の変化」に関する調査で、今年の年末年始はどのように過ごす予定ですか?と聞いたところ、次のような結果に。

Q 年末年始はどのように過ごす予定ですか?

1位:特にない(自宅でのんびりする)42.9%

2位:神社・寺院への参拝(初詣)39.5%

3位:近所の親戚や友人への挨拶回り 17.4%

コロナへの警戒心への表れか、もしくはコロナ禍を経て「どこにも行かないお正月」が定番化しつつあるのか、初詣や近所へのお出かけ以外は特に大きな予定のない人が多く、「遠出をする」と答えた人は4.4%にとどまりました。

また、「今年の年末年始の予定は、新型コロナウイルスの感染拡大状況次第では外出を控えるなど変更する可能性はありますか?」と聞いたところ「ある(32.7%)」「ない(36.1%)」「わからない(31.2%)」という回答に。「わからない」を含めると、6割以上は感染状況に応じて外出を控える可能性があることがわかります。現在、第8波が来ていると言われていることもあり、今年も引き続き自粛傾向の年末年始になることは間違いなさそうです。

基本的におうちで過ごすという人たちにとって、年末年始のお楽しみといえば、やはり「食」。同調査で「コロナ禍以降の年末年始の過ごし方で起こった変化は何ですか?」と聞いたところ、『外出せずに巣ごもりするようになった(55.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『毎年行っていた恒例ごとを行わなくなった(26.3%)』、『食費に使う金額が増えた(21.7%)』と続きました。多くの方が外出の機会が減ったと感じており、その反動で、食費にあてる金額が増えた人が多いようです。

実際に、「今年の年末年始は何に一番お金をかけようと思っていますか?」と質問したところ、『食事(59.4%)』と回答した方が最も多く、次いで『ショッピング(16.2%)』『旅行(7.8%)』と続きました。お金の使い道として、「食事」を重視している人が圧倒的に多いことが見て取れます。

約2割が年末年始のショッピング体験に、苦い思い出

では、年末年始に美味しいものを食べよう!と目論んでいる皆さんは、具体的にどんなものを食べたいと思っているのでしょうか?同調査で聴いたところ、次のような結果に。

Q年末年始に食べたくなるごちそうと言えばなんですか?(※おせち、年越しそばを除く)

1位:寿司46.1%

2位:カニ(37.8%)

3位:すき焼き(29.9%)

お寿司やすき焼きはごちそうの定番ですが、冬の味覚・カニはお正月ならではのごちそう。最近の世界的に海産物の価格が高騰していますが、中でもカニは世界的に不漁・品薄が続いていて、年末年始は例年より1割程度価格が上がると見られています。今年は海産物のみならず、食料品全体の価格が上がってお正月の食の予算もUPしてしまいそうですが、そこは一年に一度のことだけに、「せっかくのお正月だから」とお財布のひもは緩くなりがち。少しでもリーズナブルな食材や商品を探して、ECサイトなどで予約済み・・・という人も少なくないでしょう。せっかく奮発して買うものなので、なるべく良いもの、満足できるものを買いたいものですが、同調査では、年末年始の買い物で苦い経験をしたことがある人が2割超もいることが判明!

Q「年末年始のごちそうを購入した際、失敗したと思った経験はありますか?

ある:23.9%

ない:76.1%

具体的なエピソードとしては次のようなコメントが寄せられました。

  • カニがスカスカだった
  • 老舗のおせちを通販で注文したが、おいしくなく貧相だった
  • おせちのお重を予約購入したが、冷凍の解凍で量が少なくて、いまいち満足できる商品ではなかった
  • 豪華なおせちを買ったが写真と全然違うものが届いた
  • カニを通販で購入したが、ポーションの大きさが小さかった
  • 通販で肉を購入したが、想像より量が少なかった

いずれも、「失敗した」と感じるのは、写真と実物との違いが大きいとき。特に高価なおせち料理は、サイトや広告の写真と実物との見た目や容量の差が大きいと、「だまされた」という悔しさが大きくなるようです。

旅行や外出を控えめに過ごす人が多い中、数少ないお楽しみの「食」のお買い物での失敗は、買い手側だけでなく売り手側にとっても大きなダメージに。買い手側には慎重に信頼できる業者を選ぶリテラシーが、売り手側には買い手の期待を裏切らない真摯な姿勢が普段よりなお一層強く求められることになります。

いずれにせよ、皆様が年末年始、それぞれにとっての美味しいごちそうを囲んで楽しい時間が過ごせますように!