あらゆる世代の生活に多大な変化をもたらした、新型コロナウイルス。特に話題を集めたのは、高齢者のEC利用率が向上したこと。これまで主に実店舗で日用品の買い物をしていた高齢者が、感染予防の観点から実店舗での買い物を控え、ECショッピングを利用するようになったのです。では、コロナの前からすでにECを使いこなしていた世代、たとえばデジタルネイティブ世代の消費は、コロナ禍を経験して、どのように変化しつつあるのでしょうか?

今回はコロナ禍におけるデジタルネイティブの消費にどのような変化があったのか、株式会社電通デジタルの調査結果を通じて見ていきましょう。

そもそも「デジタルネイティブ」とは?

デジタルネイティブとは1980年代~2000年代生まれのいわゆるZ世代とミレニアル世代(15歳~34歳)で、物心ついたときからインターネットやITデバイスのある生活環境で生まれ育ってきた世代のことを指します。一般的にデジタルネイティブはECサイトでのショッピングに慣れており、テレビよりもストリーミングによる動画や音楽の視聴を好み、SNSやオンラインメディアの閲覧を通じて情報を得ることが多いと指摘されています。

電通デジタルではデジタルネイティブ世代を、「新しい行動様式や生活スタイルをけん引するポテンシャルを持った層」としてとらえ、2020年7月、コロナ禍が彼らの消費や価値観にどのような変化を与えたのかをさぐるための調査 「コロナ禍におけるデジタルネイティブ世代の消費・価値観調査」を実施しました。

「ニューノーマルな暮らし」にポジティブなデジタルネイティブ

新型コロナウイルスの影響で外出自粛が余儀なくされる中、余暇の過ごし方や働き方に大きな変化が起こり、多くの人がいわゆる「ニューノーマルな暮らし」への転換を余儀なくされています。これまで経験したことのない生活に不安を覚える人も多い中、デジタルネイティブ世代の多くは、この変化を概ね前向きにとらえているようです。電通デジタルの調査では、デジタルネイティブはコロナ禍の生活について「コロナ禍がきっかけでより効率化が進み暮らしやすくなる」(45.1%)、「暮らしはデジタルで完結するようになる」(58.9%)、「(収束したら)生活がより自由になっていく」(48.3%)などと回答しており、コロナによる変化や新しい生活スタイルを、他の世代よりも前向きにとらえていることが明らかになりました。

コロナで始めたデジタルサービス、「継続する」と「アナログ回帰」に2極化

また、デジタルネイティブ世代においても、コロナをきっかけに、デジタルサービスの利用が増加しています。電通デジタルの調査で、外出自粛期間中のデジタルサービスの利用について聞いたところ、デジタルネイティブの回答が特に多かったのは「サブスクリプションサービス」(63.7%)、ZOOMなどの「オンライン対話サービス」(53.7%)となりました。また、「キャッシュレス決済」(63.7%)は世代を問わず使われており、消費行動のデジタル化が急速に加速していることが浮き彫りになりました。

次にコロナをきっかけに使い始めたデジタルサービスを、今後も継続して使い続けるかを聞いたところ、キャッシュレス決済については92%が、動画配信のサブスクリプションサービスについては73%が「継続したい」と回答。一方、「オンライン飲み会」を経験した人の78%が、「飲食店での飲み会や食事をしたい」と回答。芸能人やお笑い芸人のライブ配信を視聴した人のうち73%が「ライブ会場や公演場での観覧をしたい」と回答するなど、分野によっては、アナログ回帰を求める人が多いこともわかりました。

今後は「オンラインで合理的に済ませたいもの」と「場の雰囲気を含めてリアルに楽しみたいもの」とによって、オンラインとアナログとの使い分けが進んでいくものとみられます。

好きなものへの「熱中消費」は別腹!

続いて、コロナ禍におけるデジタルネイティブのお金の使い方について見ていきましょう。電通デジタルの調査によると、コロナ禍で「貯金がしたいと思い始めた」と回答した人が51% いた一方で、好きなことや趣味に費やすお金は「増加・または変わらない」という回答が63.7%、好きなことや趣味に費やす時間については「増えた・または変わらない」が77.9%にも上りました。先行きの見えない時代への不安から「貯金・節約をしたい」という想いがある反面、飲み会や外食、旅行やレジャーの減少で浮いた分の資金を使って、好きなものや趣味に消費する人が増えてきているようです。

電通デジタルでは、デジタルネイティブ世代に顕著な、好きなものや趣味への積極的な消費を「熱中消費」と名付け、その傾向を以下の6つのモードに分類しています。

  1. 刺激中毒モード(思考停止した状態でお金を投下。対象は韓流スターやアイドル、マンガなど)
  2. ストイックモード(熱中することで自分を高める。対象は料理、お菓子作り、プログラミングなど)
  3. 受動熱狂モード(人がおすすめするものなら間違いない。対象はYouTube視聴、メイク・美容など)
  4. 同士探索モード(他人も熱中の渦に巻き込みたい。対象はYouTube視聴、アニメ、DIYなど)
  5. 自己表現モード(消費=出費ではなくアイデンティティ。対象は映画(自宅以外)、メイク・美容、イラストなど)
  6. お布施モード(応援していることに意義がある。対象は芸能人、ゲーム機器でのゲーム、スポーツなど)

電通デジタルでは、熱中消費について「熱中する対象によってお金や時間の使い方が異なる。このモードを察知し、インサイトを捉えることが、デジタルネイティブ世代に向けたサービス設計においてひとつの鍵になると考えられる」と分析しています。

自社の商品やサービスが、どのモードの熱中消費の対象となりうるのか、検証してみる価値は十分にありそうです。

出典:電通デジタル プレスリリース

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