外出自粛で人々は何を買うのか?国内外の“巣ごもり消費”の実態

2020年04月07日

新型コロナウィルス感染症 (COVID-19)の被害拡大を受け、世界各国で社会距離戦略(ソーシャルディスタンシング)が実施され、多くのビジネスが苦境に陥っています。特に外出禁止令や外出自粛要請が出ている国や地域では、小売店や飲食店の多くが閉店や営業時間短縮を余儀なくされていることもあり、消費者が買い物をする手段や購入する商品にも大きな変化が起きています。

巣ごもり消費、売れたのは何?

中でも特徴的なのは、自宅で過ごす時間が増えることを見込んで必要なものを大量に買う「巣ごもり消費」をする人が増えたこと。特に東京で初めて外出自粛要請が出された週末(3月27日と28日)の直前には、レトルト食品や即席麺などを買い込む人が多く見られました。そして彼らの姿がテレビやインターネットで映し出されると、「商品がなくなってしまう」という不安にかられた人たちがさらに店に駆け込み、一部の店舗では商品棚が空っぽになってしまうほどの騒ぎに。この一連の騒ぎで、消費にはどのような影響が見られたのでしょうか。売上を伸ばした業種、減らした業種を見てみましょう。

ドラッグストア

マスクやトイレットペーパーを求めて長蛇の列ができたドラッグストアは、ついでに食品や飲料、掃除用品などを買う人が多かったこともあって、業績を伸ばしました。前年同月比でスギ薬局はプラス20.9%、ウエルシアはプラス20.6%も売上を増やしています。

ファストフード

飲食業界が大きな痛手を受ける中、売上を伸ばしているのがファストフードです。企業の接待などに使われることが多い高級店やインバウンド比率が高いレストランが軒並み苦境に陥る中、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン、モスバーガーといったおなじみのファストフード店は売上を伸ばしています。その強さの秘密は「テイクアウト」。これらのファストフード店はもともとテイクアウトの比率が高かったこと、休校やリモートワーク等で家族用のランチをまとめて買う人が増えて客単価が上がったことなどから、外食自粛の影響をあまり受けなかったものと考えられます。特にテイクアウト率が7割を超えるケンタッキーフライドチキンは堅調で、2020年2月の売上は前年比+13%を記録しています。モスバーガーを展開するモスフードサービスも2月の売上が+15.9%と好調。勝因はやはりテイクアウト率が6割と高いこと、そしてドライブスルーの利用が増えたことが考えられます。こういった動きを受けて、新たにテイクアウトメニューの開発・サービスの開始に踏み切る店も増えています。

アパレル

都心のデパートや大型商業施設で営業時間の短縮や週末の営業自粛が相次ぎ、テナントとして入居しているアパレル店も売上不振に苦しんでいます。しかし、実店舗では売上を減らしていても、ECでは売上を伸ばしているブランドもあります。たとえば若者に人気のユナイテッドアローズでは、2020年の実店舗での売上が前年同月比-5.7% だったのに対して、ECでの売上は同じく前年同月比で+18.7%に。営業時間短縮や営業自粛の影響で仕事帰りや週末に実店舗で買い物ができなくなった人たちが、ECサイトを活用し始めていることが見て取れます。

お酒

飲食店への客足が遠のくにしたがって、そこで消費される酒類の売上も落ちています。しかし、逆に売上が伸びているのが、いわゆる「家飲み」用の需要。家でお酒を楽しむために、お酒を買う人が増えているのです。格安の酒類販売で知られる「カクヤス」では、2020年3月前半、一般家庭用の売上が前年同時期比+5.3%に。同じ「酒類」でも、楽しむ場面によって売れ行きの明暗が分かれる形となりました。

Criteoのデータから読み取る「巣ごもり消費」

では、EC市場にはどのような影響が見られたのでしょうか?Criteoのデータを分析したところ、外出禁止もしくは自粛措置が取られた国では、主に以下の分野で急激な消費の伸びが見られたことが明らかになりました。

家電製品

人々が在宅勤務や自宅学習を余儀なくされ、自宅で過ごす時間が長くなるにつれて、家電機器の販売が大幅に増加しました。特に米国ではウェブカメラの販売が534%増と急上昇。英国やフランス、ドイツなどでは家庭用ゲーム機の売上が拡大しました。人々がテクノロジーの力を使って、「つながり」を確保し、自宅にいる時間を有効に使おうとしている様子が見て取れます。

家庭用品

アメリカやイギリスでは、家具や照明器具、ラグなど、自宅の生活空間をより快適にする商品の売れ行きが伸びています。厳しい状況においても、消費者のニーズをつかんで最適な商品を提示・提案できれば、自宅で過ごさねばならない人をサポートしつつ売上を伸ばすことが可能です。

ペット用品

イタリア、フランス、韓国、日本、アメリカ、ドイツのすべての国で、2020年2月から3月にかけてペット用品の売れ行きが伸びています。理由ははっきりしませんが、外出を自粛している国ではペットに対していつもより強い関心が向けられているようです。もしかしたら、人々はこれまで以上にペットに癒やしやふれあいを求めるようになっているのかもしれません。

Criteoではこの未曾有の事態に皆様とともに立ち向かうため、今後も市場の動きを注意深く観察し、皆様に役立つデータやインサイトを公開して参ります。Criteoの最新のインサイトについて詳細は、こちらを御覧ください。

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