成長続くアプリ市場、自社アプリをどう活用する?

更新日 2021年01月13日

多様化するアプリ活用法

好調に成長を続けるアプリ市場。市場データやアプリ分析の提供をするApp Annieは、調査レポート「収益モデル別アプリ市場規模予想」で、アプリ市場の規模は2021年までに6兆3,000億ドルに達するという予想を示しています。

この成長の背景にあるのは、デバイス基盤とアプリの利用拡大です。同調査レポートでは、2016年には約34億人だったアプリユーザ数は2021年には約63億人に達し、約1兆6,000億時間だったアプリの総利用時間も約3兆5,000億時間にまで増えるだろうと予測しています。当然、アプリ市場を形成する「アプリストア」「アプリ内広告」「モバイルコマース」の各分野のビジネスも活況で、スマホアプリ上のみでビジネスを展開する企業も登場し、中にはLINEやメルカリのように大成功をおさめた企業もあります。

こういったアプリ市場の拡大を受け、近年、アプリの活用法も多様化傾向にあります。単にモノやサービスを売るためだけではない、賢いアプリ活用法の具体例をご紹介しましょう。

オウンドメディアへの誘導

SNSの普及に伴い、顧客に対し直接コンテンツを制作・配信する企業が増えています。その一環として、オウンドメディアなどのコンテンツマーケティングに力を入れている企業も多く、昨今は、独自のコンテンツを制作し、ユーザの「ファン化」に取り組む企業も少なくありません。しかし、いくら優れたコンテンツを作っても多くの人に見てもらえないと、意味はありませんよね。そこで、コンテンツにより多くのユーザを導くためのツールとして活用されているのが、アプリです。例えば、読み物系のコンテンツが充実しているECサイト「キナリノ」では、アプリ限定記事を作成したり、毎日アプリ内で記事を更新するなどしてアプリのメリットをアピールし、アプリのインストールを促しています。たしかに、毎日何度も目にするスマホ画面にアプリアイコンがあると、より簡単にコンテンツにアクセスできますよね。そしてオウンドメディアのファンを増やして固定化できれば、サイトへのアクセス数が増え、売上の向上に繋げることもできるはずです。

アプリを採用に活用

アプリを人材採用に活用する企業もあります。株式会社GYAOでは、新卒採用にアプリを活用。同社の採用ページにアクセスすると、アプリのインストールを促され、リインストールをしない限り、採用試験へのエントリーができないシステムになっています。アプリにはエントリーフォームの他に、同社の採用理念や先輩社員のインタビューなどの読み物コンテンツが掲載されており、これを読むことによって同社への理解度を深めることができるようになっています。採用する企業側には、アプリをインストールし、自社のことを深く知ろうとする意欲と熱意、リテラシーのある学生を絞りこむことができるというメリットがあります。

ECアプリでロイヤルカスタマーを増やす

Amazonや楽天など、主なEC企業はほぼ例外なく、自社アプリを活用しています。そしてアプリ経由で購入したユーザにはPCサイトで購入した場合よりも多くポイントを付与するなど、アプリ利用促進のための施策を展開している企業も珍しくありません。PCサイト経由で購入するユーザよりも、アプリ経由で購入するユーザの方がリピート率が高く、ロイヤルカスタマーとなる傾向が高いことがすでに明らかになっているからです。

オムニチャネルマーケティングのツールとして活用

店頭で会計時にスタッフから「弊社のアプリはお持ちですか?」と声をかけられたことがある人も多いでしょう。その店舗を運営する企業は、自社アプリをオンラインとオフラインの垣根を超えるオムニチャネルマーケティングのためのツールとして活用しています。例えば店頭でアプリ内のクーポンを使って割引や粗品プレゼントなどの特典を受けたり、ポイントを貯めたりできる仕組みを提供することによって、アプリのインストールを促し、ユーザとの親密な関係の構築を目指しているのです。実店舗で受けられる特典とECショップで受けられる特典の両方を用意することによって、オンラインの客を実店舗へ、実店舗の客をオンラインへ導くことが可能になります。アプリマーケティングは決してオンライン限定のマーケティングではないのです。

以上のように、様々な方法でアプリを活用する企業やブランドが増えるに従って、ますます存在感を増しているのがアプリ内広告です。Criteoは2018年アプリ内広告対応を強化することを目的に、アプリ内広告分野で定評のあるアメリカ生まれのベンチャー企業「Manage」を買収しました。今後は同社のノウハウと高い技術力を生かして、お客様のアプリ内広告の効果を最大限に引き出すソリューションを提供してまいります。アプリ内でどんな広告を、どんなタイミングで打てば効果的なのか、ぜひCriteoにご相談ください。最新技術に精通した専門スタッフが御社のためだけのソリューションをご提案いたします。詳しくはこちらをご覧ください。