新型コロナウイルス(COVID-19)の渦中、そして終息後も顧客とのつながりを維持するために

更新日 2020年04月26日

この記事は、CriteoのパートナーであるAmperityによって執筆されました。

パンデミックがもたらしている現在の状況、また今後の経済に対する影響の大きさを考えると、企業やブランドにとって「顧客とのつながりを維持すること」がかつてないほど重要な課題となっています。この状況に効果的に対処するためには、ファーストパーティデータを最大限に活用し、また現在のテクノロジースタック内の各ツールの役割を見直しながら、顧客中心のキャンペーン展開を強化していかなければなりません。そこで本ブログでは、ウェブ上のファーストパーティデータをダイナミックディスプレイ広告に活用する上で役立つ、いくつかのアイデアをご紹介したいと思います。

嵐を乗り切るための3つの戦略

以下の3つの有料メディア戦略を実践し、マーケットの変化に効果的に対処しましょう。

1.実店舗の買い物客をオンラインに移行させる

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を防ぐために、現在多くの消費者が外出を自粛し、小売店舗も休業を余儀なくされています。こうした中、短期間で効果が期待できる戦略の1つとして、実店舗の買い物客をオンラインサイトに移行させ、売上につなげる方法があります。Criteoが行った最近の調査によると、多くの買い物客がオンラインショッピングへの移行を検討しています。全世界のデータを見ると、消費者の半数が新型コロナウイルス(COVID-19)の影響をきっかけに、オンラインショッピングの利用を検討していると回答しています。実店舗の買い物客を特定できるツールを利用すれば、それらの顧客にオンライン上でアプローチするキャンペーンを展開して、御社のEコマースサイトへのトラフィックを増加させることができます。

2.顧客維持に注力する

現在のような危機的状況では、新規顧客を獲得するよりも既存顧客を維持する方が効率的です。既存顧客に関する包括的なデータがあれば、それを分析して優良顧客の行動の変化を探ることができます。分析結果をもとに、アピールするカテゴリーや商品を変更するなど、戦略の見直しやトレンドへの対応に注力するとよいでしょう。また、消費者に対するこれまでのメッセージを、家の中で過ごす新しいライフスタイルに適したものに変更することも大切です。

3.予算を最大限に活用する

今こそ支出を抜本的に見直して、縮小するデジタルメディア予算の活用を最適化すべきです。そのためには、直近の購入者、長期にわたり購入がないセグメント、収入に影響のあったオーディエンスなど、現在のデジタルキャンペーンで購入が見込めないセグメントを特定する必要があります。セグメントが特定できたら、自動入札機能などのツールを利用してパフォーマンス目標の達成を図り、メディア予算の最適化につなげましょう。

状況の回復に向けた3つの戦略

今なお世界では深刻な状況が続いていますが、状況が改善する日は必ず来るはずです。その時のために、今後2~3カ月のうちにできる限りの計画を練り、新たな機能やプログラムの構築に着手しましょう。回復の兆しが見えたらすぐにローンチできるよう、今からデジタルメディアチャネルを準備しておけば、力強い回復が見込めます。

1.実店舗の再開に備える

実店舗の再開は大きな節目となります。すべての店舗を一斉に再開することは難しいかもしれませんが、最初に再開する店舗が最大限の価値を生み出せるように、最適化を進めておくとよいでしょう。顧客行動と顧客生涯価値(CLV)をもとにオムニチャネルで需要やリテンション率を分析・予測し、最初に再開すべき店舗を見極めましょう。そして、店舗周辺のオーディエンスを対象にキャンペーンを展開し、彼らを店舗に誘導して運営をサポートします。

2.新規顧客獲得の優先度を高める

回復の兆しが見え始めたら、そこからは新規顧客の獲得を再開するチャンスです。顧客の獲得において重視すべきは、顧客の「質」です。ファーストパーティデータを活用して、長期的な価値をもたらす高価値な顧客を獲得しましょう。この手法は、類似顧客の継続的な獲得にも効果的です。

まずは既存顧客から高価値な顧客を特定します。その際に役立つのが、アイデンティティを統合管理するためのソリューションです。高価値な顧客はさまざまなチャネルからブランドにアクセスするため、彼らのプロフィールはシステム全体に断片的に散らばっています。次に高価値な顧客のセグメントを利用して、御社のデジタルメディアチャネル内で彼らに類似したオーディエンスをターゲティングします。高価値な顧客獲得に向けてキャンペーンを最適化すれば、広告投資利益率(ROAS)の向上が期待できます。

3.ライフサイクルプログラムで顧客生涯価値(CLV)を向上させる

メディアの予算が通常レベルに戻ったら、ショッピングジャーニーの重要なタイミングで予算を投下できるようにライフサイクルプログラムの増強を検討し、顧客生涯価値の向上を図りましょう。その前段階の準備として、あらゆる購入チャネルの取引データを統合し、顧客のライフサイクルを把握しておきます。次に、1回限りの購入者や離反が予測される顧客など、注視すべき重要なライフサイクルのセグメントを特定します。これらのセグメントは、すでにEメールプログラムなどでアプローチ済みであることがよくあります。そして、今回の危機的状況が過ぎ去った後には、ディスプレイ広告キャンペーンを展開し、Eメール未登録の顧客にリーチしたり、あるいは高価値な顧客に対するEメールによるアプローチを強化したりするとよいでしょう。

以上のステップを実践するにあたっては、他の広告配信ツールでも利用可能な顧客データを効果的に収集・統合できるソリューションをはじめ、ウェブやモバイルブラウザ、アプリを通じて顧客とエンゲージできるダイナミック有料ディスプレイ広告ソリューションなど、優れたテクノロジーの活用がカギとなります。これらのテクニックを活用しながら顧客とのつながりを強固に維持し、力強い回復に向けた準備を進めてください。

御社の現在の状況に効果的に対処するために、AmperityおよびCriteo双方からのサポートについて詳しく知りたい方は、担当のアカウントストラテジストにご相談いただくか、こちらまでお問い合わせください。