連休前は何が売れる?GW前の購買傾向

更新日 2018年08月13日

今年も、多くの日本人が心待ちにしている大型連休・ゴールデンウィーク(以下、GW)がやってきます。7日~10日前後の休みが取れる人が多く、普段とは異なる購買傾向がみられるのがこの時期の特徴です。購買傾向に顕著な変化が表れるのは、GWの1か月前くらいから。どんな業界でどんな変化が見られるのか、Criteoが2017年に日本企業172社を対象に行った調査「ゴールデン ウィーク リポート」の結果をみてみましょう。

旅行業界:旅行準備が本格化するのはGW前4~5週から

GWウィークは大型連休が取りにくい日本人にとって、旅行に出かける絶好のチャンス。気候のいいシーズンでもあり、ハイキングやキャンプなど屋外でのレジャーに出かける人も増える時期です。では、皆さんが旅行の準備を始める時期はいつぐらいなのでしょうか?

Criteoの調査によると、GWの旅行準備が本格化するのはGW前4~5週ごろ。この時期、旅行業界の売上は1月上旬に比べて約32%UP、コンバージョン率も19%UPします。そしてGW前2~3週ごろになると、旅行業界の盛り上がりはピークに!「まだGWの予定が何も決まってない!」と焦る人たちの駆け込み需要もあるのか、1月上旬に比べ売り上げは27%増、コンバージョン率は25%もUPすることがわかりました。

求人業界:連休前に就職先を決めたい人が急増!

そして、意外にもGW前に売り上げが急増するのが求人業界。GW中はほとんどの企業が休暇に入って採用活動も一時休止状態になるので、その前に内定をとって安心して連休を楽しみたい…という求職者が多いのか、GW前4~5週くらいから、求人情報サイトの動きが活発に。Criteoの行った調査では、この時期の求人情報サイトの売上は1月初旬に比べて41%増、コンバージョン率も10%上がっていることがわかりました。そしてGW直前1~3週間前になると、求人情報サイトの売上は1月上旬に比べて何と58%増、売り上げも11%増えています。

量販店:GW前4~5週で売り上げが大幅UP! 

もう1つ注目すべきは、量販店の売り上げがGW前4~5週ごろに急上昇すること。Criteoの調査では、この時期、1月初旬に比べて売り上げが35%UP、コンバージョン率も21%UPしています。この時期は新年度の始まりなので、衣類や家具、電化製品を新調する人も多いですし、GWに向けて旅行用品やレジャーグッズなどを買い揃える人が多いのかもしれません。ただし、この傾向はあまり長く続かず、GW前1~3週になると売り上げ・コンバージョン率とも下がり始めます。

休暇直前、食品や化粧品、カルチャー/メディア系商品の売れ行きが好調

次に、商品カテゴリ別では、GW前のこの時期、特に本やテレビゲームなどカルチャー系の商品、健康・美容関係の商品、そして食料品や飲料の売れ行きが伸びることがわかりました。これらのカテゴリの商品はGW前4~5週間ごろから売れはじめ、GW1~3週前には1月初旬に比べて売り上げが28%、コンバージョン率も13%伸びています。休暇中に買い物をせずにすむよう、事前にまとめ買いをしておこうという心理が働くのか、GW直前の1週間は特にこれらの商品の売れ行きが好調になります。

以上、業界や商品カテゴリ別にGW前の消費者の購買行動の傾向をみてきました。これらの調査結果から、GW前のキャンペーンを成功させるためのポイントは、次の2点です。

  • 上に挙げた業界や商品カテゴリに関わるビジネスをしている企業は、GW特有の購入サイクルに合わせたキャンペーンを行い、特にGW前1か月~1週間は力を入れること。
  • 競合他社に先を越されないように、消費者に確実にリーチする施策を打ち出し、早めにスタートすること。業種にもよりますが、遅くともGWの6週前には何らかのアプローチを始めるべきでしょう。

次回は、GW中そしてGW直後の購買傾向に関する調査結果と、キャンペーン成功のヒントをお伝えします。