今年のホリデーシーズン、売れているのは何?

激動と変革の年だった2020年。年末のショッピングシーズンも予測しづらい状況にあります。Criteoではこの不確実な状況下でも、マーケターの皆様をサポートすべく、世界20か国で600以上の商品カテゴリーについてトラフィックと売り上げデータを分析しました。さらに、世界の消費者2万人以上を対象にした調査も実施しました。

そこで本ブログでは、昨年購入の多かった商品に加え、2020年のショッピングのトレンドや、これから年末にかけて人々が購入しようとしている商品についてのインサイトをご紹介します。

2019年のショッピングシーズンのピークによく売れた商品

2020年は異例な年ではありますが、ある程度の目安とするために、昨年のトレンドを簡単に振り返っておきましょう。Criteoではこれまで集積してきたデータを公開し、皆様がこれらのデータから得られる有益なインサイトを今後のマーケティング戦略策定に役立てられるよう、「Criteo Holiday Product Finder」をご用意しました。今回は、その中から人気の商品カテゴリーをいくつか取り上げて、昨年のホリデーシーズンに最もよく売れた商品をみていくことにします。

おもちゃ&ゲーム

2019年12月初旬、フランスではおもちゃ関連の商品のコンバージョン件数が、2019年9月の最初の4週間と比較して2,403%も増加しました。一方、米国ではパズルの売上が最も好調で、2019年12月初旬のピーク時には1,300ポイント増を記録しました。他にも、科学実験キットや遊具、ブロックのおもちゃなども売上を伸ばしました。そして日本では、ままごと用のおもちゃの売上が12月中旬に454%も増加しています。

食品/CPG

米国では食品ギフトセットの売上が12月に急増し、ピーク時には基準値(2019年9月1~28日)から2,000ポイント上昇しました。また、冬に人気の飲みものであるココアの売上も大きく伸びました。一方、大西洋の反対側に位置する英国では、12月初旬に焼き菓子が伸び、基準値の約400%増を見せています。日本においては肉・魚介類・卵のカテゴリーがピーク時に基準月である9月の4倍となり、12月初旬に331%増となりました。

健康&ビューティー関連

昨年のホリデーシーズンに米国で人気だったのは、マッサージ・リラクゼーション関連のギフトで、12月初旬の売上は790%の増加を記録しました。また、化粧品とバス・ボディ用のギフトセットも人気の商品となりました。バス・ボディ用のギフトは東南アジアやドイツでも人気で、EMEA地域においては香水の売上も好調でした。

2020年の現時点のトレンド

ホリデーシーズンの始まりとともに、顕著に売り上げを伸ばし始めている商品があります。中には昨年と同様の傾向を示す商品もありますが、ニューノーマルの中で新たな商品も台頭しています。同じカテゴリーの今年のトレンドを見てみましょう。

おもちゃ&ゲーム

米国ではパズルに代わってビンゴの売上が伸びており、9月以降は2倍以上になっています。ドイツではパズルがまだ優勢で、基準期間中に276%もの増加を見せています。一方、日本では組み立てブロックの売り上げが大きく伸びており、10月下旬には264%増を記録しました。これらは東南アジアでも9月9日に最高値を記録しています。

食品/CPG

米国では今年も食品のギフトセットが人気で、9月の平均と比較して10月中旬の売上は54%増加しています。また、ジャム・ゼリーも10月中旬のピークには62%増となり、昨年比で48%増加しています。欧州で人気なのはキャンディ・チョコレートで、10月中旬に英国で59%、ドイツで78%増加しています。東南アジアでは、9月9日にパスタ・麺が売上でトップになり、119%の増加を記録しました。それ以降は肉・魚介類・玉子が伸び、基準の期間に比べて売り上げが倍増しました。

健康&ビューティー関連

米国のマッサージ関連のギフトの売上は今のところ低調ですが、昨年急増したのはブラックフライデー以降だったので、今後の推移に注目していく必要があります。現在のトレンド商品は電気カミソリとネイルケア商品で、この冬は散髪やネイルケアを自宅で行う消費者が増えていることがうかがえます。毎年人気のバス・ボディ用のギフトは、今年も米国、EMEA、東南アジアで好調で、東南アジアでは9月9日に124%増、ドイツでは10月中旬に286%増、米国では10月23日に180%増を記録しています。

ホリデーシーズンのショッピングはオンラインで

上記で紹介した商品の増加・変遷は今後も続きますが、1つはっきりしていることがあります。それはオンラインショッピングが全般的に増加傾向にあるということです。Criteoが実施したホリデーシーズンに関する調査では、米国の10人に4人がおもちゃやゲーム、カルチャーグッズ、家電製品、ファッション/アクセサリー、ラグジュアリーブランドといった商品をオンラインで購入しようとしていることが明らかになりました。1同様の傾向は、欧州の回答者の30%2、APACの回答者の40%にも見られます。3

実用性が重視される今年は、世界の消費者の3分の1が食料品・雑貨と家庭用品への支出を増やしています。一方、おもちゃ&ゲーム、カルチャーグッズ、家電製品、生活用品、ファッション、ラグジュアリーブランドでは、「昨年よりも購入を減らす予定」と答えた人が、「増やす予定」と答えた人よりも多くなっており、苦戦を強いられそうです。

その他の商品カテゴリーも確認して、最新のデータに基づくインサイトから御社のマーケティング戦略を策定してみませんか?Criteoの「Holiday Product Finder」のダッシュボードには、こちらからアクセスできます。また、このページの下部からもご確認いただけます。

1出典:ホリデーギフトに関する調査、米国、2020年8月、回答者数:1,547人
2出典:ホリデーギフトに関する調査、EMEA、2020年8月~10月、回答者数:15,296人
3出典:ホリデーギフトに関する調査、APAC、2020年8月、回答者数:4,550人