Amazonプライムデーの不振により、高まるブラックフライデーの可能性

2020年11月04日

Amazonが2020年のプライムデーを10月に開催することを発表した際、開催日がブラックフライデーと近いことを懸念する声が聞かれました。買い物客がホリデーシーズン用の商品を早めにチェックし始めると、ブラックフライデーの売上は減ってしまうのでしょうか?同時期にホリデーシーズンのプロモーションを実施する他の小売業者(TargetのディールデイズやWalmartのビッグセーブ・イベント)が、Amazonからシェアを奪うことになるのでしょうか? そして、この状況は消費者の信頼感や支出にどのように影響するのでしょうか?

Criteoが行ったホリデーシーズンのショッピングについての調査では、在米のアマゾンプライム会員の約4分の3が、アマゾンプライムデーでクリスマスプレゼントをいくつか購入するとし、本来はブラックフライデーで使うはずだった予算の1部をアマゾンプライムデーで使う予定だと回答しました。他の国々においても、多くの消費者が同様の考えを示しています(ドイツ:60%、フランス:70%、ブラジル:75%)。1

しかし、CitiがSimilarWebのデータをもとに分析したところ、Amazonプライムデーのウェブトラフィックは前年とほぼ同じレベルでした。さらに多くのニュースが、Amazonの今年の業績について同社の反応がかなり控えめであると指摘しました。例年は夏に行うアマゾンプライムデーを秋に開催したことが、同社の業績に影響を及ぼした可能性も考えられます。今年、Amazonの業績が今ひとつだった理由としては、派手なプロモーションを実施しなかったことに加え、小売大手との競争や今年特有の様々な不確定要素や懸念材料があったことなどが考えられます。理由はともあれ、ブラックフライデーとサイバーマンデーのセールスチャンスは、まだ十分に残されています。

Amazonの業績については、すでに多くの情報が公表されています。しかし、AmazonプライムデーはAmazonのウォールドガーデン外の人々にどのような影響を与えたのでしょう? これを探るために、9月1日から28日までのCriteoの小売業者のセールスおよびトラフィックデータの平均と、Amazonプライムデーのデータを比較・分析してみたところ、次のことが明らかになりました。

2020年のAmazonプライムデー:早めに表れたものの低めのハロー効果

「ハロー効果」とは、プライムデーの結果によってAmazon以外の小売業者にもたらされるトラフィックと売上の増加のことです。ここで言う「Amazon以外の小売業者」には、Amazonプライムデーと時期を合わせてプロモーションを実施した小売業者(10月13日に、それ以前の4週間の平日の平均と比較して20%以上売上が増えた企業:以下、「参加小売業者」)だけでなく、プロモーションを実施しなかった小売業者(以下、「全小売業者」)も含まれます。

アメリカでは今年のAmazonプライムデーによるハロー効果は、10月13日の48時間前から始まり、プライムデー終了後の木曜日まで続きました。下の表を見ると、10月12日の時点ですでに売上が13%も増え、ピークを迎えていたことがわかります。一方、2019年の場合、プライムデー(7月15日~16日)の開始前にハロー効果は見られませんでした。

US Retail Sales Amazon Prime Day

データを比較すると、今年はアメリカ国内の全小売業者に対するプライムデーのハロー効果が、昨年よりも低かったことがわかります。2019年のプライムデーは前月(6月)比で24%の売上増だったのに対し、2020年プライムデーは前月(9月)比の14%売上増にとどまりました。  

2019年のプライムデーと比較して、売上増加率は縮小

Criteoのデータによると、参加小売業者の売上は43%増であり、これは2019年のプライムデーに記録した71%よりも低い数字です。

比較対象とした9月の最初の4週間は、新学期用品の買い物シーズンやWayfairのWayDay(9月23日、24日)などの他のセール期間と重なっており、これが、9月の若干の売上増と10月の一時的な売上増の要因だった可能性があります。いずれにしても、10月のプライムデーは、ブラックフライデーと第4四半期のセールスシーズンの残りの期間にネガティブな影響を与えなかったことがわかります。

2020年のプライムデーの商品トレンド 

Criteoは、世界20カ国、600品目、1万5,000超の小売業者のデータを含むホリデーシーズンの売上分析ツール(Holiday Product Finder)をもとに、プライムデーの期間中に9月の平均と比べて売上が飛躍的に伸びた商品をいくつか特定しました。

  • ファッション&アクセサリー寒い季節に向けて、買い物客は長袖と長ズボンの下着(+100%)や手袋・ミトン(+80%)を買い込み、両商品とも大きな伸びを示しました。
  • 電子機器消費者はエンターテインメントシステムもアップグレードしているようで、テレビとレコードプレーヤーがそれぞれ96%、56%と大きな伸びを見せました。
  • 健康&ビューティー関連プライムデー期間中、バス&ボディギフトセットの売上は2倍となり、体温計も73%増と、セルフケアと健康への関心が高いことが明らかでした。
  • スポーツ用品パンデミック当初からインラインローラースケートの需要は続いていましたが、プライムデーでも60%増と大きな伸びが見られました。
  • おもちゃ&ゲーム以前もお伝えしたとおり、今年はジグソーパズルなどのアナログゲームの再ブームが到来しており、プライムデーでビンゴセットが100%増を記録するなど、9月以降も売上が大きく伸びています。また、おもちゃのキッチンやおもちゃの食べ物も、10月13日には74%増を記録しました。

米国以外の国・地域でのハロー効果(Amazonプライムデーおよび他の主要なセールスイベント)  

今年のプライムデーは19カ国で行われましたが、EMEA(ヨーロッパ・中東・アフリカ)、LATAM(中南米とメキシコ)、APAC(アジア太平洋地域)の主要市場においては特に目立った売上の増加は見られませんでした。しかし、東ヨーロッパとオーストラリアではある程度の変化が見られました。

東ヨーロッパでは、米国と同様に48時間前からハロー効果が表れ、今年のプライムデー中には売上げが31%増加しました。

オーストラリアでは、売上は11%増とわずかに増加したものの、10月5日のレイバーデーの売上高に届くほどのものではありませんでした。

Amazon Prime Day 2020 sales for Australia

では、ブラックフライデーとホリデーシーズンの残りの期間はどうなるでしょうか?

2020年のプライムデーの重要なポイント

Amazonプライムデーの売上が低めだったため、ブラックフライデーの売上が増える可能性が高い

これまでも、Amazonプライムデーによる売上の急上昇は、ブラックフライデーほどインパクトあるものではありませんでした。特に今年はプライムデーがあまり盛り上がらなかったことから、ブラックフライデー以降の売上増に期待が集まっています。ブラックフライデー以降に何を買うか検討してもらうためのキャンペーンを行って、売上増を目指しましょう。

勝利の秘訣は、大規模なセールスイベントへの便乗  

今年は売上の伸びが昨年より低かったものの、プライムデーから得られる教訓は同じです。つまり、プライムデーにあわせて独自のプロモーションを行った小売業者は大幅に売上を伸ばしたのです。これは中国の独身の日(Singles’ Day)や、オーストラリアのクリックフレンジー(Click Frenzy)など、世界の他の大規模なセールスイベントについても言えることです。

今回のホリデーシーズンのカギはプロモーション。

今シーズンの買い物客は、今まで以上に値引きと無料配送を求めています。御社のプロモーションの効果と売上を最大化するためにも、Criteoの「ホリデーシーズンの売上分析ツール(Holiday Product Finder)」を活用し、売れ筋の商品を把握しましょう。

1Criteo、世界、ホリデーシーズンおよび年末商戦のトレンド調査、 2020年8月

Criteoのダッシュボードでホリデーシーズンの売上推移を確認しましょう。

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