日本セラーの取扱高は前年比+40%超! eBay、最新越境ECトレンドを発表。

2021Q4の売れ筋トップ5はトレカ&ゲーム関連が独占

2022年度第4四半期売れ筋ランキング 出典:イーベイ・ジャパン プレスリリース

世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay(イーベイ)」への出店を通じて、日本セラー(=売り手)の越境ECを支援するイーベイ・ジャパン株式会社は、2021年度第4四半期および2021年1年間の日本セラーの販売動向を発表しました。

2021年度第4四半期に、日本からeBayに出品されたアイテムのうち最も売れたのは、2021年12月に新発売された「ポケモンカードゲーム ソード&シールド」のハイクラスパック「VMAXクライマックス BOX」、続く2位は、同じくソード&シールドの拡張パック「25th ANNIVERSARY COLLECTION」で、ポケモンカードが1-2位を占めました。

ポケモンカード関連の商品はQ4で取引された商品の約50%にも上り、2020年Q3から6期連続で売れ筋ランキングの首位に。ポケモンカードの世界的な人気の高さ、需要の大きさが浮き彫りになる結果となりました、

続く3位にはPlayStation®4、4位にNintendo Switch Liteと人気のゲーム機が、年末のギフト需要もあってランクイン。米国では若者を中心に「中古品をあえて買う」という文化が広まっており、中古品をプレゼントすることにも抵抗がない傾向に。イーベイ・ジャパンでは、「これらのゲーム機や、5位のポケモンのゲームと連動したガジェット「モンスターボールPLUS」は中古品も含めて売れ行きを伸ばした」と分析しています。

その他、TOP5には入らなかったものの、人気女性VTuberグループ「ホロライブ」のトレカや、韓国の男性アイドルグループ「Stray kids」のグッズなどの売上も好調。トレカの部門では、ポケモンに次ぐ今後の成長株として注目が集まりそうです。

約700万円のロレックスも!高額商品が好調

続いて、2021の年間カテゴリーランキングを見てみると、取引額第1位は「レディースアパレル&バッグ、ブランド小物」、2位は「時計・パーツ&アクセサリー」、3位は「トレーディングカード」でした。

100万円超の売れ筋商品データ 出典:イーベイ・ジャパン プレスリリース

ブランドバッグや時計などの高額商品の取引が伸びている理由の1つは、eBayの決済システムが刷新されたことです。eBay では、2021年6月から独自の決済システム「Managed Payments(マネージド・ペイメンツ)が新たに導入されたことにより、これまで制限されていた100万円超の商品の海外販売が可能になり、高級ブランドの時計やバッグの取引が一気に拡大。Q4の3か月間だけでも、200点近い商品が100万円超で取引されました。

ちなみに、2021年の取引で最高額となったのは$ 59,920(約692万円)で販売された「ロレックス デイトナ」だったそうです。コロナ禍を背景とした「リベンジ消費」なのか、約700万円もの商品をECで購入する人がいることに驚いてしまいますね!

なお、ロレックスは今回の最大額引き上げで一気に取引が増え、100万円超えを果たしたブランドのシェアで45%を占めました。100万円超えの商品カテゴリーシェアでは、ロレックスが牽引する形で腕時計が全体の62%と、堂々の第1位に。2020年から日本セラーにも適用されるようになったeBay独自の真贋保証サービスの効果もあって、ロレックスは2021年はアメリカ国内よりも日本国内の取引がコンバージョンを上回りました。

続く2位にはブランドバッグ(17.2%)、3位にはカメラ関連(7.8%)がランクインし、上位3カテゴリーで、100万円超の取引全体のほぼ9割を占める結果となりました。

一方、成長率や売れ筋ランキングで1位を独走しているトレーディングカードは、次点の第4位となっており、eBayでは「日本からの高額取引という点では、まだまだ伸びしろがありそうだ」と分析しています。

2021年日本からの取扱高は40%UP

トレカ・ゲーム関連商品の世界的な人気による需要拡大、高額商品の取引拡大により、2021年はeBayでの日本セラーの取扱高は、前年比+40%と大きく成長しました。

イーベイ・ジャパンでは、「コロナ禍において国内外の市場で様々なトレンドの変化があった中、上記ランキングに含まれていないニッチなカテゴリーにも、世界中の”Enthusiast”(熱狂的な)バイヤーの注目が集まった」と分析、2022年も高額取引の増加、サイト内広告の進化による販促機能の拡充、真贋保証サービス対象カテゴリー・ブランドの拡大によって、日本セラーの商品露出や販売率が向上していくものと見込んでいます。

日本の文化や商品、サービスが世界的に支持され、大きく躍進を続ける越境EC。EC戦略のチャネルとして、今後、ますます存在感を増していきそうです。