コマースメディアの利用が拡大している6つの理由

現在、多くのマーケターがビジネスの成長を加速するための施策として、コマースメディアを活用するようになっています。コマースメディアを活用してデータインテリジェンスとデジタル広告を結び付け、ショッピングジャーニーのすべての段階で消費者にリーチすることにより、マーケターは優れたショッピング体験を消費者に提供し、ビジネスの成果を大きく改善することができます。

Criteoの委託によりForrester Consultingが実施した調査「未来のコマースに求められる新たなメディアアプローチ(英語)」によると、調査対象となったマーケターの80%は、コマースメディアの活用は最優先のビジネス課題であると回答しました。また、65%はコマースメディアのアプローチによって、ビジネスの成長が促進されるだろうと回答しています。

では、マーケターの間でコマースメディアの利用が拡大している要因はどこにあるのでしょうか?コマースメディアが、マーケティングを実践する上でますます重要な手法になっている主な理由を6つ、ご紹介しましょう。

コマースメディアの利用が拡大している理由 

1.Eコマースのブームが落ち着き始めている

コロナ禍がもたらしたEコマースの急速な拡大は、ニューノーマルの定着、消費者の仕事・学校・エンターテインメントへの回帰、地政学的な出来事、その他の経済的要因によって、次第に落ち着きつつあります。その中で、コマースメディアも徐々に定着し始めています。コマースメディアはオンラインとオフラインの双方で訪問数とコンバージョン数を高めるマーケティングソリューションであり、これを使うことによってマーケターは、変化の時代に柔軟に対応できるようになっているからです。

2.消費者はショッピングのニーズをオープンインターネットで満たすようになっている

Criteoの調査では、かつてないほど多くの消費者がAmazonやGoogleではなく、小売業者やブランドのウェブサイトから商品を検索するようになっていることが明らかになっています。1 消費者がオンラインマーケットプレイスや検索エンジンを利用する頻度が低下している中、コマースメディアはオープンインターネットのパブリッシャーや小売業者のウェブサイト上で、重要な検索タッチポイントを介して消費者とつながる新しい機会をマーケターに提供しています。

3.プライバシーの保護規制が強化されている

ここ数年、消費者のプライバシーを保護し、Eコマース体験の透明性を高めるための規制が次々と強化されています。その結果、マーケティング担当者やメディアオーナーは、消費者に責任を持ってリーチし、オーディエンスを収益化するための新しい方法を模索すると同時に、プライバシー規制に従い、サードパーティ・クッキーの廃止を前提とした行動をとるようになっています。こうしてファーストパーティ・データと責任あるアドレサブル広告に注目が集まる中、コマースメディアは、将来を見据えた戦略の策定を検討しているマーケターやメディアオーナーにとって、魅力的な選択肢です。

4.ファーストパーティ・データ戦略が必要不可欠になっている

前述のとおり、プレーヤーのエコシステム全体がサードパーティ・クッキー廃止による大きな影響を受けています。すでにマーケターはファーストパーティ・データを収集して優先的に利用するようになっており、またパブリッシャーもファーストパーティ・データ戦略を拡張して、CPMの衰退に備えるようになっています。もちろん小売業者の側でも、ファーストパーティ・アセットを収益化する新たな方法を模索しています。マーケターとメディアオーナーを相互に、あるいはデータと結び付けることによって、コマースメディアはエコシステムのすべてのプレーヤーがファーストパーティ・データを活用したマーケティング目標を達成できるようにします。

5.ROIの実証によって大きな効果がもたらされている

多くの企業には、マーケティング支出がもたらす効果を測定するための定性的な指標がありません。そのため、アクティビティパフォーマンスの具体的な分析方法を決定したり、十分な情報に基づいた予算編成を行ったりすることができません。しかし、クローズドループ型のレポートを生成できるコマースメディアによって、広告支出が商品の売上に至るまでのプロセスを追跡し、ROI分析のギャップを埋めることができます。

6.「コマースの責任者」という新たな役割が生まれている

最近、あらゆる業種の代理店やブランドで、コマースに全方位からアプローチしてビジネスの成長を支えるコマースの責任者を採用するようになっています。コマースの責任者は、検索・ディスプレイ広告からマーケティング、リテールメディアまで、あらゆる領域で責任を担い、チャネル単位または小売業者単位のアプローチではなく、オーディエンスベースのアプローチを優先します。コマースメディアを利用すると、コマースの責任者は必要な事柄を包括的に把握し、オーディエンスを活性化したり、さまざまなチャネル/フォーマットの結果を一元的に測定したりすることができるようになります。

コマースメディアのパワーの詳細を確認する 

消費者の行動、Eコマースの好み、規制、業界などが絶えず変化する世界にあって、コマースメディアはビジネスの成果を高めながら、消費者に豊かな体験を提供できる将来性のあるソリューションとなりつつあります。

詳しくは、最新の「コマースメディア完全活用ガイド」をご覧いただき、コマースメディアが今注目を集めている理由、コマースメディアの現状、なぜ今コマースメディアが必要なのかをご確認ください。

1出典:The Harris Poll and OpenX、「The open web vs. the walled garden」、2020年