One to One アプローチ本格化で、ROAS3000%超を記録

更新日 2018年09月21日

オムニチャネル時代を生き抜くOne to Oneアプローチ

1979年の創業以来、「The Best Place to Find Music(=音楽と出会う最良の場所)をすべてのお客様に提供すること」をミッションに、音楽シーンの「今」を創り続けているタワーレコード。実店舗だけでなく、同社が運営するオンラインショップ「タワーレコードオンライン」も、多くの人に愛される「音楽との出会いの場」の1つです。

同サイトのメインユーザは30代~40代。とはいえ、音楽の嗜好はひとそれぞれであり、ユーザのオムニチャネル化も進む中、画一的なマーケティング戦略では思うような効果は得られません。同社オンライン事業部でマーケティング企画・推進部長を務める萩原正也氏は「去年売れたからと言って今年売れるとも限りませんし、その逆もしかりです。当社の商材は、いわゆる『勝ちパターン』を特定できない上に、同じ環境を再現しづらい。一期一会みたいなところがあります。だからこそ、デジタルマーケティング施策においても、一人ひとりの嗜好に合わせてパーソナライズしたOne to Oneアプローチが欠かせないのです」と説明します。

加えて、今、日本の音楽ソフト市場は縮小傾向にあり、新規顧客の獲得はますます困難になりつつあります。「そこで、当社が注力しているのが、CRM戦略です」と萩原氏。「一度ご購入いただいたお客様のLTV(顧客生涯価値)をどれだけ引き上げられるか、LTVの高いお客様をどれだけ増やせるのかに重点を置いたマーケティング戦略を展開しています」。

導入わずか1カ月半でROAS向上効果を実感

マーケティング戦略の見直しの一環として同社がCriteoを採用したのは、約4年前のこと。萩原氏は、「当時はアフィリエイトとリスティング広告をメインに運用していましたが、今後、既存顧客の維持・育成・獲得がますます困難になることを見据えて、新たなソリューションを模索していました。結果として、CRMの考え方にマッチすること、One to Oneのアプローチが可能であること、そして代理店から提案を受けた2300%以上という高いROASへの期待から、Criteoのダイナミックリターゲティング広告を採用することにしました」と振り返ります。「実際に使ってみると、当社の55万にも及ぶタイトルの中からお客様が閲覧したものを特定して表示するタイミング、閲覧されずスルーされたときに消えるタイミングも絶妙で、ユーザ視点でみても、購買促進に繋がる確信がありました」と萩原氏。その確信が現実のものとなったのは、Criteoダイナミックリターゲティング導入からわずか1か月半後のことでした。「Criteoエンジンの機械学習効果が出るまで数か月はかかると聞いていましたが、導入から1か月半後には、提案されたROASを超えました」。同時に、既存顧客の離反を食い止め効果もあって売上高も116%増と堅調に推移、コンバージョン率もキャンペーンとの連動が功を奏して138%アップを達成することができました

同社ではその後もトライ&エラーを繰り返しながら、より効果的なCriteo運用法を模索し続け、導入から4年経った今もCriteoを使って大きな成果を得ています。萩原さんは「PCのみだった配信対象をモバイルに広げたこともあって、ROAS2000%を維持したまま、売上も効率よく伸びています。2017年3月にはROASが過去最高の3000%を超えました。Criteo導入は明らかに正解でした」と評価しています。

※いずれも2017年3月計測

独自の工夫でリターゲティング広告の費用対効果を最大化

このように継続して成果を上げることができた裏には、萩原さんらによる運用の工夫もありました。「普段は見込み客を貯める期間として予算投下を抑え、キャンペーン時に予算を増やして一気にコンバージョンさせるようにしています。予算を上手く調整することにとって、無駄な投資を減らし、ROASを高めていく方法です。この方法にたどり着くまでに、数値レポートや管理画面からトレンドを読み解くなど、試行錯誤を繰り返しました」と萩原氏。「いずれにしても、広告業務に割ける人員に限りがある中、こうした精度の高い運用を代理店の力を借りれば、社内の担当者ほぼ1人でまわせるので、すごく助かっています」。

現在タワーレコードでは、オンラインとオフラインでポイントを相互利用できるようにするなど、オムニチャネル化への取り組みを加速しており、この分野でもCRMデータとCriteoの連携を視野に入れています。連携が実現すれば、店舗での購入経験しかないお客様にWeb上でレコメンドしたり、逆にオンラインでしか購入経験がないお客様には店舗でのキャンペーンやイベントの案内をすることも可能になります。Criteoでは、今後もさまざまなご提案を通じて、タワーレコードのLTV向上と売上最大化への挑戦をサポートしていきます。