Data✕Engine / Recommendation ~ 連載:Criteoの進化 VOL.2

Vol.2 Data✕Engine / Recommendation

前回のブログでも紹介したとおり、Criteoは元エンジニアのJB Rudelleが設立した会社ということもあり、自社開発のテクノロジーに強いこだわりを持っています。社員の約20%はエンジニアですし、パリではAI Labを設立、他の研究機関とも連携を取りつつ世界最先端の人工知能に関する研究・開発を行い、「フランスで最高の技術的成功を収めた企業の1つ」との評価を得ています。

その研究成果の結晶とも言える存在が、Criteoの誇るAIエンジンと「Criteo ショッパーグラフ」です。まずこのAIエンジンには大きく3つの機能が備わっています。それは、「予測入札」「商品レコメンデーション」「クリエイティブ最適化」の3つになります。

1. 予測入札によって、どのユーザー(Who)に対して、どれくらいの入札額で、どの配信面(Where)に入札するのが適切か?、それをこれまでのユーザーのサイトや商品の閲覧・購買状況に基づいた機械学習によって、予測していきます。

2. 次に、そのユーザーにはどんな商品(What)をレコメンドするのが適切か?、これもただ過去に閲覧・購買したことのある商品だけでなく、エンジンの機会学習によって導き出したオススメ商品も一緒にレコメンドしていきます。Criteoのパフォーマンスが高い理由の1つとして、このレコメンデーションエンジンの精度が挙げられます。ネット上では、膨大な商品点数がある一方で、ユーザーはそのすべての商品を比較検討することは物理的に難しいからこそ、いかにして潜在的に興味関心が高そうな商品を見つけて、ユーザーにレコメンド=オススメすることができるか、それが我々のレコメンデーションエンジンの強み、そしてユーザーに提供する価値であると考えています。

3. では最後に、配信するユーザーと配信面、レコメンド商品が決まったら、それをどのようなクリエイティブ(How)で表現したら良いか?、それをクリエイティブエンジンによって最適化していきます。Criteoのクリエイティブは、フォーマット化したレイアウトを数十パターン用意しており、そこからお客様の業種やサービスによって、適切なレイアウトとカラーをセットしていきます。さらにCriteoでは近年、レイアウト同士を掛け合わせて自動的に新しいレイアウトを生成していく機能を追加しており、これによって理論上、数兆パターンに及ぶクリエイティブを配信していくことができるようになりました。そうすることで、究極には各ユーザーにとって心地よいクリエイティブを表現していくことを目指しています。

こうして我々は、「適切な商品」を「適切なタイミング」で「適切な相手」に届けることができるのです。

そして、このAIエンジンの機会学習によるパフォーマンスを最大化するためには、データの質と量が非常に重要となってきますが、その土台となっているのが「Criteo ショッパーグラフ」です。ショッパーグラフは、月間19億人を超えるアクティブな買い物客、8,000億ドル以上のオンライン取引、15億を超えるクロスデバイスID,45億点超の商品に関するデータを収集、分析する世界最大級のデータアセットです。Criteoが提供する高パフォーマンスなソリューションの原動力は、すべてこのショッパーグラフとAIエンジンによる優れたデータ収集・分析力によるものです。

Criteoでは、認知⇒検討⇒購買に至るフルファネル対応のソリューションを提供していますが、すべてのソリューションに共通するミッションは、「買い物客が、今、求めているもの」を常に把握し、提供できる状態にしておくことです。お客様の目標がアウェアネスの向上であれ、サイトトラフィックの改善であれ、あるいは休眠顧客へのアプローチであれ、買い物客が求めているものを把握・提供できない限り、どの目標も達成できません。

また、そもそもユーザーが興味のない商品の広告を配信したり、購買する意欲が高まっていないタイミングで広告を配信しても意味がありませんし、顧客の好みに合わない広告は購買どころかクリックにも結びつかない可能性があります。

Criteoはショッパーグラフで収集・分析した「属性」、「興味・関心」、「消費」に関するデータを組み合わせることによって、御社がターゲットとするユーザーが今、このタイミングでほしいものを把握し、瞬時に広告を作成していきます。買い物客一人ひとりにあわせてパーソナライズした「適切な商品を、適切なタイミングで、適切な相手に」届けていきます。