日本の上場企業の女性役員の割合は、わずか6.2%

3月8日が国連の定める「世界女性デー」ということもあり、毎年3月にはジェンダーの平等や女性のエンパワーメントに関するニュースに注目が集まります。

日本で今年一番の話題となったのは、経団連が2030年までに会員企業の女性役員比率を30%に引き上げる「2030年30%へのチャレンジ宣言」を表明したことでしょう。30%という数字を見て、「え、少ないのでは?」と思った方も多いかもしれませんが、今の日本企業の状況を見ると、30%という数字がかなり高い目標であることがわかります。

たとえば、内閣府の男女共同参画局が行った調査では、2012年~2020年の7年間で、日本の上場企業の女性役員数は約4.0倍に増えてはいるものの、その割合は、依然として6.2%(2020年7月時点)と低く、諸外国の女性役員割合と比較しても低い水準にとどまっています。ちなみに、世界の主要国の中で最も女性役員の比率が高い国は、Criteoの母国であるフランスで、全体の約45.2%に上っています!

日本で女性の管理職への登用が進んでいない理由としては、いろいろな要素が指摘されています。2020年に人材派遣会社のエン・ジャパンが行った調査では、「女性管理職登用でネックになっていることはあるか?」との問いに対して、外資系企業の50%、日本企業の60%が「ある」と回答。その具体的な理由については、以下のような回答が多く寄せられました。

  • 管理職を任せられる女性の人材がいない、みつからない(外資系48%、日本企業59%)
  • 性別を問わず、優秀な人材を管理職にしたい(外資系46%、日本企業33%)
  • 管理職を任せたい女性に管理職に就く意思がない(外資系36%、日本企業42%)
  • 女性管理職に向けた研修、トレーニング制度が少ない(外資系11%、日本企業19%)
  • 経営層の理解が得られない(外資系8%、日本企業17%)
  • 女性を管理職にした前例がない(外資系3% 、日本企業6%)

経団連「女性役員30%」目標、背景には〝ESG投資〟の普及

しかし、ここにきて、こういった「言い訳」がもはや通用しない時代がやってきました。資本市場において、ESG(環境・社会・ガバナンス)情報を投資判断に組み込み、長期的な投資リターンの向上を目指す、ESG(environment、social、governance)投資が世界的に拡大しており、我が国においても、社会・ガバナンスの観点から女性活躍推進企業が評価される動きが加速しているのです。今回の経団連の「2030年30%へのチャレンジ宣言」の背景にも、急速に加速するESG投資の波に取りこぼされたくないという、企業側の思惑が見え隠れしています。

同宣言の表明にあたって、経団連でダイバーシティの推進を担当する三井住友海上火災保険の柄沢康喜会長は「30%という数字は、足元の状況からすると野心的だが、あえて高い目標を掲げることで取り組みを加速し、ムーブメントを作りたい」と述べました。同宣言には、すでにANAホールディングスやTOYOTAなど50社以上が賛同し、参加を表明。経団連では30%の目標達成までは求めないことを表明しており、今後も加盟企業約1600社に宣言への賛同と女性役員登用への取り組みに参加するよう呼び掛けていくこととしています。

実は今回、経団連が目標として掲げた「30%」は、内閣府がかつて「2020年までに指導的地位に女性が占める割合を30%以上にする」とした、いわゆる「ポジティブアクション」の目標と、奇しくも同じ数値です。内閣府の取り組みは残念ながら実現しませんでしたが、今回の経団連の取り組がESG投資やSDGsなど社会情勢の変化を追い風に、「30%」というチャレンジングなゴールにどこまで近づけるのか、注目が集まりそうです。

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